【つら~い痛風 専門医に聞く予防と最新治療】“無症状”からやっかいな事態に! 「高尿酸血症」の放置が10年後に動脈硬化や腎機能低下 (1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【つら~い痛風 専門医に聞く予防と最新治療】“無症状”からやっかいな事態に! 「高尿酸血症」の放置が10年後に動脈硬化や腎機能低下 (1/2ページ)

 コロナ自粛の食生活の乱れから、「痛風」患者が増えていることを前回紹介した。痛風は、体内で増え過ぎた尿酸が関節付近で結晶化し、炎症を起こすことで、つらい腫れや痛みを引き起こす。尿酸値が7mg/dl超を「高尿酸血症」といい、暴飲暴食などを引き金に痛風を起こしやすい。だが、痛風にならなければ「高尿酸血症」は無症状である。放置してしまうことが、やっかいな事態につながる。

 「尿酸値の高い状態を長年続けていると、腎機能の低下や尿路結石、心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクも引き上げます。さらに、痛風発作を繰り返すうちに関節にコブができる『痛風結節』によって関節が変形し、歩けなくなることもあるのです」

 こう警鐘を鳴らすのは、両国東口クリニック理事長で痛風専門医の大山博司医師。数多くの痛風患者の診断・治療・研究を行っている。

 「昨年来、コロナ自粛での生活習慣の乱れで風痛発作を起こした患者さんの中には、以前に別の医療機関で受けた治療を止めていた人もいました。痛風を繰り返すうちに発作はひどくなるので、治療はきちんと受けていただきたいと思います」

 最初の痛風は、30~40代で発症することが多いという。激しい痛みで受診し「痛風・高尿酸血症」と診断を受け、しばらくは尿酸降下薬を服用し食生活に注意するようになる。だが、つい忙しいと受診する機会を逃し、薬の服用を止めてしまう人がいる。すぐに痛風発作が出なければそのまま。数年後に再び激痛に襲われることになる。

 「最初の頃は数年に1回程度の痛風が、放置することで間隔が短くなっていきます。また、高尿酸血症は血管内に微弱な炎症を起こすため、動脈硬化や腎機能などによくないのです」

 腎臓は、小さな濾過(ろか)装置ともいうべきネフロン(約100万個)で成り立っている。ネフロンには細い血管の塊の糸球体があり、尿酸が過剰にたまるとダメージを受けやすい。糸球体がダメになれば腎機能は低下してゆく。また、尿路に尿酸がたまると尿路結石も引き起こす。

 尿酸値が高いからといって、すぐに腎機能低下や尿路結石を起こすわけではない。時間をかけながら有り余った尿酸が、徐々に関節、血管、腎臓を蝕(むしば)んでゆくのだ。

 「最初の発作後、高尿酸血症を放置して10年以上も経ってから、腎機能低下や心筋梗塞、痛風結節などの合併症を引き起こすことが多い。その頃には、痛風発作も頻発して、仕事を休みがちになる方もいます」

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