【つら~い痛風 専門医に聞く予防と最新治療】魚卵にだけプリン体が多いという誤解、肉や魚と比べてむしろ少ない 飲酒は種類に関係なく尿酸値を上げる、過度な運動も逆効果 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

記事詳細

【つら~い痛風 専門医に聞く予防と最新治療】魚卵にだけプリン体が多いという誤解、肉や魚と比べてむしろ少ない 飲酒は種類に関係なく尿酸値を上げる、過度な運動も逆効果

 コロナ自粛に伴う乱れた食生活やストレスは、血中の尿酸値濃度を高め高尿酸血症に至り、痛風や深刻な腎機能低下などの合併症につながることを紹介してきた。治療の基本は食生活の見直しだが、勘違いされやすい点がある。

 「たとえば、ビールはプリン体を多く含み、焼酎は含まないので飲んでも良い-といった考え方です。種類に関係なく、飲酒そのものが尿酸値を上げるので、尿酸値が高い方は量を控えましょう」

 こうアドバイスするのは、両国東口クリニック理事長で痛風専門医の大山博司医師。数多くの診断・治療を行い、予防の啓蒙活動にも力を注いでいる。

 「もし焼酎(35%)を飲むとしても0・5合まで、ウイスキーはダブルで1杯までに。また、アルコールは水分補給に適しませんので、こまめな水分補給も習慣化するようにしてください」

 体内で生じた尿酸の約7割は尿から排出されるため、体内の水分量が少ないと尿酸値は高くなりやすい。アルコールは利尿作用があるため、水分補給にならない。

 一方、運動のしすぎもよくない。ハードな運動はエネルギー代謝で尿酸を作り、腎臓の尿酸の排出量も減るため、尿酸値を上げることにつながるのだ。

 「コロナ太りを解消しようと、ジムで激しいトレーニングを行い、サウナに入ってアルコールを飲むような行為は、尿酸値を押し上げるので注意しましょう。翌朝に痛風に見舞われるケースは、よく見受けられます」

 肥満も尿酸値を上げるが、無理なダイエットは逆効果になる恐れがある。運動をするなら、速歩かウオーキングから始めて、水分補給は緑茶やミネラルウオーターなどと心得よう。

 では、食事についてはどうか。プリン体が多いのは、レバーなどのモツ類や、干物、イクラなどの魚卵が一般的によく知られているが、それは本当なのか。

 「よく勘違いされているのは、イクラなどの魚卵だけにプリン体が多いという誤解です。タマゴは、肉や魚と比べてプリン体はむしろ少ない。干物は水分が抜けた分プリン体が増加しますが、同じ大きさであれば、生でも干物でもプリン体量は変わりません。レバーにプリン体が多いのは本当です」

 肉類などをたくさん食べて尿が酸性になると、尿酸は溶けにくく排出しづらくなるという。逆に野菜などを食べると尿がアルカリ性になるので、尿酸が溶けやすく、排出しやすくなる。そのため、海藻、野菜、キノコ、芋、こんにゃくなどを意識して食べるとよいそうだ。

 「高尿酸血症の改善を心掛けていると、自然に生活習慣病やメタボリックシンドロームの改善につながります。『一病息災』と心得て、食生活を見直しましょう」

 大山医師お勧めの食生活の見直し(別項)をよく読んで、痛~い思いをしないように心がけよう。(安達純子)

 ■大山医師お勧め 食生活の見直しのコツ

 □1日3食適量の食事を心掛ける。食べ過ぎない

 □プリン体を多く含む食材以外に、糖質の過剰摂取、砂糖入りソフトドリンクや 菓子類を控える

 □アルコールは飲み過ぎない。原則禁酒

 □海藻や野菜、芋類などを積極的に食べる

 □ウオーキングなど1日30分の有酸素運動を習慣化する

 □ハードなトレーニングは控える

 □水分補給はこまめに行う

 □ストレス発散を心掛ける

 ※『尿酸値をしっかり下げるコツがわかる本』(大山博司監修、学研プラス刊) から

 ■大山博司(おおやま・ひろし) 両国東口クリニック理事長、認定痛風医、医学博士。1982年帝京大学医学部卒、帝京大学医学部大学院第二内科、田島病院院長を経て、2002年から現職。『尿酸値をしっかり下げるコツがわかる本』(学研プラス刊)など著書多数。

関連ニュース

アクセスランキング

×