【ベストセラー健康法】老いの孤独に未知の可能性 前向きに生きるヒントとなる「老いの孤独は冒険の時間」 (1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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老いの孤独に未知の可能性 前向きに生きるヒントとなる「老いの孤独は冒険の時間」 (1/2ページ)

 「孤独は誰からも邪魔されずに自分と向き合い、いつでも好きなだけ自分ひとりでいられる書斎のようなものです。そこに身を置くことで、心の姿勢が整います。『いい人でいなくては』と気取る必要もない。ありのままの自分を発見し、未知の可能性を掘り出す絶好のチャンスの場なのです」

 そう話すのは、『老いの孤独は冒険の時間』(河出書房新社)の著者、杏林大学名誉教授で内科医の石川恭三氏だ。

 現在85歳で、医者人生50余年の著者が心掛けているのは、「ロウ(老)イング・マイ・ウェイ」(1日を気楽に、できれば少々刺激的かつ挑戦的に過ごすことを優先する)。

 例えば、「孤独の向き合い方」として紹介するのは、72歳で妻を亡くし、喪失感に打ちのめされているとき、追い打ちのように親友の突然死に見舞われた、著者の患者にして友人の話だ。

 孤独の重圧に押しつぶされそうになった男性は、自分が元気なうちに、長い間会えないままになっている地方の友人たちを一人一人訪ねる旅を決める。時間はたっぷりある。飛行機や新幹線は使わずに普通列車での旅をすることで自分と向き合い、思索を深めることにした。

 時間はあってもお金はない学生時代に、「青春18きっぷ」で各駅停車の旅をする若者は少なくないが、それを高齢でやってみるとは、なんと精神的に豊かな経験だろう。

 孤独につきものでもある「退屈」と上手に付き合う方法も勧める。著者の退屈しのぎの一例を紹介しよう。

 (1)見る…最近では同じ時間帯の複数番組を同時に、かつ長時間録画できるため、撮りためたテレビ番組をそのときの気分に合わせて見る。

 (2)歩く…ウオーキングマシンで30分歩き、たっぷり汗をかいた後に風呂にゆったりつかる。

 (3)読む…今活躍している作家のエンターテインメント小説の文庫本をいつも何冊か手元に用意しておく。

 (4)聴く…パソコンに取り込んである音楽を聴く。CDと違って取り換える作業が要らず、自動的に演奏が続いていく。

 (5)メールをする…用事もないのに電話をするのは気が引けるが、メールなら都合の良いときに読んでもらえて返信も楽なので、相手の負担を気にせずできる。

 (6)将棋をする…パソコンに取り込んだ初級用の将棋ソフトを相手にときどき対戦する。

 (7)おしゃべりする…外での会話が憚(はばか)れる時期だからこそ、せめて身内の者とはとりとめのない話をする。

 さらに著者が勧めるのは思い出を楽しむ時間を持つことや、身近な人とのコミュニケーション術など。制限の多い毎日が、視点を変えると、こうも豊かに見えてくるとは。ぜひ取り入れてみたい。 (田幸和歌子)

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