【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】新型コロナの“特効薬”になる可能性も 「スーパー中和抗体」とは - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】新型コロナの“特効薬”になる可能性も 「スーパー中和抗体」とは

 新型コロナウイルス感染症の特効薬になる可能性が高いと思われる新薬が開発されました。富山大学の仁井見英樹准教授や岸裕幸教授たちの研究グループが作成したもので、ひとつの抗体で多くの変異株の感染を防ぐことができることから「スーパー中和抗体」と命名されました。

 このことを受けて、6月16日に富山大学の齋藤滋学長は会見を開き、「治療薬開発にとって大きなインパクトがある研究成果なので、研究成果で終わらせずに国民に使っていただきたい」と述べました。

 この「スーパー中和抗体」は、複数の変異株を防ぐことができる抗体で、英国型(アルファ株)、南アフリカ型(ベータ株)、インド型(デルタ株)、ブラジル型(ガンマ株)に対する効果が確認されています。

 研究グループは中和抗体の量がとくに多い新型コロナウイルス感染症から回復した患者さんの血液から「B細胞」と呼ばれる抗体を作る細胞を抽出したうえで、このB細胞の遺伝子を組み換えて複数の変異株を防ぐ抗体の作成に成功しました。

 富山大は高いレベルの抗体を作製する能力があり、その性能を医学的に評価する技術があります。こうした技術を組み合わせることで、これまで2カ月以上かかった目的とする抗体の作製を1~2週間で開発したのです。

 新型コロナウイルスは主にウイルス表面にあるスパイクタンパク質がヒトの細胞表面にあるACE2受容体と結合することで感染することがわかっています。スーパー中和抗体は、そのスパイクタンパク質に結合して、ウイルスがACE2と結合することを阻害することで感染を防御するのです。

 このスーパー中和抗体ができるだけ早く患者さんに使用できるようにするためには、政府には大規模な治験を実施するための支援を期待したいと思います。そのための補助金も必要になるので政府は十分な予算を確保してほしいものです。

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