【肉道場入門!】絶品必食編 あれば即買い!ドイツ式「生ソーセージ」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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絶品必食編 あれば即買い!ドイツ式「生ソーセージ」

 ちょっといい店に出会うと「ああ、近所にあったらいいのに」と思ってしまうことがある。特に自家製のハムやベーコンなどの加工肉を扱っている店ならなおさらだ。

 だって、朝食がパン食の家庭ならば、それだけで一日三食のうちの一食が劇的においしくなる。人生の幸福度が33%上がるのだ。しかも切ったり焼いたりするだけで!

 なかでも、ドイツ式の「生ソーセージ」を置いてある店に巡り合うと思わず欣喜雀躍としてしまう。

 初めて食べたのは、長野の「シュタンベルク」の「チューリンガー・ブラート・ブルスト」だった。

 「ブラート」は「焼き」、「ブルスト」は「ソーセージ」の意味である。州ごとに名物ソーセージのあるドイツ・チューリンゲン州の名物ソーセージだ。長野五輪ではドイツ選手団も舌鼓を打ったという銘品である。

 挽きたての豚肉に、塩と少しのスパイス&ハーブを効かせて、低温で練り上げる。その肉餡を羊腸に詰め、鉄板で焼き上げるのだ。

 家庭なら、中弱火にかけたフライパンに置き、フタをせず、いじらずにそのまま数分加熱する。ジリジリという音が、だんだんジュワーッという音に変わり、接地面には香ばしそうな色合いの真一文字の焼き目が出現する。

 あとは裏返して、同じように数分待ち、いい一文字がつくのを待てばいい。

 焼きたてにフォークを突き刺し、口に運ぶ。パキッという軽い音とともに口内に塩熟れした肉の味わいが暴発する。もちろんパンに挟んでも最高だ。現地の焼きソーセージスタンドでは自動的にパンが添えられるか、ホットドッグになって出てくる。

 日本ではソーセージというと、すでに加熱済みで燻香がつけられたものばかりだが、生ソーセージにしっかり焼き目をつけた「ブラート・ブルスト」こそがドイツソーセージの最高峰だと思う。

 そういえば、芦屋の名店「メツゲライクスダ」の店頭にも「フリッシェブラートブルスト(焼き用生ソーセージの意味)」があった。

 見かけるとつい買って帰ってしまう生ソーセージ。翌朝、そんな自分をホメたくなった。 (火曜日掲載)

 ■松浦達也(まつうら・たつや) 編集者/ライター。レシピから外食まで肉事情に詳しく、専門誌での執筆やテレビなどで活躍。「東京最高のレストラン」(ぴあ刊)審査員。

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