【週末、山へ行こう】涼の風が吹く三頭大滝 檜原都民の森(東京都) 標高1200メートル - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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涼の風が吹く三頭大滝 檜原都民の森(東京都) 標高1200メートル

 暑い夏、涼を求めて山に出掛けよう。街中は強い日差しが照りつけ、外に出るのもためらわれる暑さでも、木々に覆われた森は、生い茂る樹木が強い日の光をさえぎる。尾根道や川沿いを歩けば、時折風が吹き抜けてひんやりすることもある。

 外出を控えていて体力不足が心配な向きは、低山で自然散策を楽しむのもよい。とっておきの場所が、東京都檜原村の檜原都民の森。奥多摩三山のひとつである三頭山の東側斜面に整備された山岳公園だ。標高1000~1500メートルの高所で、街中に比べれば気温は若干低い。園内には散策路が張り巡らされ、それぞれに「ブナの路」「大滝の路」など、場所の特徴を示す名前がつけられている。

 JR五日市線武蔵五日市駅から路線バスに乗って1時間と少し、都民の森バス停に下り立つ。バス停から三頭山の山頂までは2時間ほどの道のりだが、登頂にこだわらず中腹の散策路を半日または1日かけてのんびり楽しむのがいい。入り口で園内散策マップをもらい、歩くルートを考えてみよう。野鳥の観察小屋があったり、炭焼窯の跡があったり。地図を片手にあれこれ探しながら歩き回るのは、宝探しのようなものだと思う。

 木漏れ日が降り注ぐブナの森、しっとりとした風情の針葉樹の林、せせらぎが響く沢沿いの道。さまざまな鳥の鳴き声、生い茂る草の匂い。ただ緑の中を歩くことだけでもさまざまな楽しみがある。

 檜原都民の森散策のおすすめポイントは、なんといっても三頭大滝。落差35メートルの滝を、吊り橋から眺めることができる。普段は樹林の中の岩肌を静かに滑り落ちるように流れているが、雨上がりに訪れると水量が多く迫力が増す。いつ来てもほれぼれする美しさだと思う。バス停から三頭大滝までは「大滝の路」という散策路を通るが、ウッドチップが敷かれて足に優しい。途中で山々が眺められるビューポイントもある。

 散策後のお楽しみは、入り口近くの「とちの実売店」でのショッピング。地元の特産品や野菜をお土産に買って自宅で味わい、「山の余韻」を楽しんでいる。

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 登山にあたっては、入山可能か(来訪・入山自粛要請が出ていないか)、登山道の状況、バスの運行などを最新のデータでご確認ください。山行中は、歩行時に他の登山者との間隔をあけるなど新型コロナウイルス感染予防を心がけましょう。

 ■檜原都民の森おすすめルート 都民の森バス停…三頭大滝…ブナの路テラス…鞘口峠…都民の森バス停 歩行時間 約2時間/難易度★★(最高難易度★★★★★)

 ■コースガイド 都民の森入り口から大滝の路、回廊の路をつないで周回するルート。ウッドチップの敷かれた快適な道で三頭大滝へ。三頭沢沿いの登山道を進み、ブナの路テラスから回廊の路を登っていく。歩き慣れていない人は三頭大滝の往復でも十分楽しめる。

 ■おすすめシーズン 1年を通じて歩くことができる。新緑は5月、紅葉は10月。檜原都民の森は毎週月曜が休館日で、休館日は檜原都民の森に向かう路線バスの運行がないので要注意。

 ■西野淑子(にしの・としこ) オールラウンドに山を楽しむライター。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド。著書に「東京近郊ゆる登山」(実業之日本社)、「山歩きスタートブック」(技術評論社)など。NHK文化センター「東京近郊ゆる登山講座」講師。

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