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【ロバート・D・エルドリッヂ】日米を結ぶ、かすがい トモダチ作戦は「神様に与えられた使命」

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【ロバート・D・エルドリッヂ】日米を結ぶ、かすがい トモダチ作戦は「神様に与えられた使命」

 初めての日本は、兵庫県の小さな町だった。2年間で500人近い中学生全員とその家族まで名前を覚えた。それでも「十分なコミュニケーションがとれない」と、帰国はせずに大阪の日本語学校で本格的に日本語を学ぶことにした。1日16時間の猛勉強。英会話講師をしながら学費を稼ぎ寝食も忘れて打ち込んだ日々、妻の永未子さんとの出会いもこのころだった。

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 当初は長居するつもりではなかった日本だったが、数々の出会い触れ合いを経験し、いつの間にか「この国を研究することが天命だ」と感じるようになっていた。

 米国の大学院も合格していたが神戸大学の大学院に進学した。日米関係史の研究を進めるようになる。

 阪神淡路大震災が発生したのはそんな時だった。自身は難を逃れたものの、仲間を失うことに。自転車で大阪と神戸を毎日往復し、連絡のつかない同級生を捜索し、数カ月に及ぶボランティア活動を経験した。

 「米軍にも頼めていれば…」

 災害大国・日本における日米協力の重要性に気付かされる契機になった。だが、その後まとめた提言に聞く耳を持つ人は当時、誰もいなかった。

 日米歴史研究の知見を買われ、沖縄の海兵隊司令部に政治顧問として迎え入れられたのは2009年だった。日本の大学と海兵隊は180度違う環境だったが、知的柔軟性を持ち、人種の宝庫である海兵隊に魅せられて、あえて飛び込んだ。妻と2人の子供たちを引き連れて思い出の詰まった関西を去る日、近所の人たちが大勢見送りに来てくれた。

 「涙が出ました。ここでの経験で私は『これからどんな有事が起きても日本で生きよう』と心に誓いました」

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  • ロバート・D・エルドリッヂ氏

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