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【ロバート・D・エルドリッヂ】日米を結ぶ、かすがい トモダチ作戦は「神様に与えられた使命」

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【ロバート・D・エルドリッヂ】日米を結ぶ、かすがい トモダチ作戦は「神様に与えられた使命」

 災害時における日米の相互支援協力の提言を再び官邸に届けたのは11年3月10日だった。くしくも翌日、東日本大震災が起きる。もちろん態勢は構築されていないが、すぐに部隊を少しでも東北に近付けて待機させる前方展開を開始。日本政府の要請とともに動けるようにした。それが「トモダチ作戦」の始まりだった。

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 「これは神様に与えられた使命なのだと思いました」

 仙台駐屯地の寒い講堂で、体を丸めて寝起きする同氏を奮い立たせたのはドロドロになって行方不明者の捜索をする自衛官の姿だった。

 「自分の故郷や家族が被害を受けているのに…」「力になりたい」

 その思いは海兵隊が全力で応えてくれた。感動の連続だった。

 トモダチ作戦の功績は今や周知されるところとなった。だが、その立役者が基地反対派の狼藉(ろうぜき)を世に発信して更迭されたことを、どれほどの国民が知っているだろうか。

 「子供が1人で来ても、偉い人と同じように案内しました」

 基地には色々な人が見学に来るが、「来賓」の名札を付けた「偉い人」ほど勉強不足が多いという。国会議員も近所の子供も差別せず、丁寧に説明した。同氏のそんな権力に媚びないところが、愛する海兵隊を去らざるを得なくなった一因かもしれない。

 立場は変われども、これからも日本と米国、そして沖縄を結ぶ鎹(かすがい)であり続けることは間違いないだろう。 (ペン・桜林美佐 カメラ・桐山弘太)

 ■ロバート・D・エルドリッヂ 1968年1月23日、米ニュージャージー州生まれ。90年、米バージニア州リンチバーグ大学国際関係学部卒業後、来日。99年、神戸大学大学院法学研究科博士課程修了。博士号取得。2001〜09年、大阪大学大学院准教授。09年9月から15年4月末まで在沖縄米海兵隊政務外交部次長。エルドリッヂ研究所代表・政治学博士。著書に『次の大震災に備えるために』(近代消防社)、『オキナワ論−在沖縄海兵隊元幹部の告白』(新潮新書)、『尖閣問題の起源』(名古屋大学出版会)など多数。

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  • ロバート・D・エルドリッヂ氏

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