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対北軍事行動の選択は…半島情勢を特派員が読む (2/3ページ)

■中国 決め手欠くまま悪化を想定 

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による「新年の辞」と韓国側の反応について、中国外務省の耿爽報道官は2日の記者会見で「両国の指導者が、関係改善や北朝鮮の平昌冬季五輪への参加など前向きなシグナルを発したのはよいことだ」と歓迎し、半島情勢の緊張緩和に期待感を示した。一方で、金氏が核戦力を放棄しない姿勢を強調したことについては「中国は一貫して半島の非核化という目標を堅持している」などと述べるにとどめた。

 中国は北朝鮮の核・ミサイル問題について「核心は米朝両国の対立」(耿氏)との立場だ。米韓が大規模な軍事演習を中断すると同時に、北朝鮮にも核開発を一時的に停止させる「双暫停」を提唱している。この取引は「そもそも北朝鮮側から提案してきた」(中国外務省関係者)との声もあり、核開発で一定の成果を得たと判断した北朝鮮が、中国の呼びかけに応じる可能性は否定できない。

 中国がその先に見据えるのは「双軌並行」だ。北朝鮮を6カ国協議の場に引き戻し、米国との平和協定締結と引き換えに核放棄を迫る。ただこうした予測が楽観的に過ぎることは中国側も重々自覚しており、むしろ「北朝鮮にどのような補償や圧力を加えようとも、最終段階に入った核・ミサイル開発を止めるのは難しい」(姚雲竹退役少将)との認識が広がっている。

 現実的には、北朝鮮が一定の核攻撃能力を確立させた上で米国との新たな戦略バランスを模索する中、中国も問題解決への決め手を欠いたまま朝鮮半島情勢が悪化し続ける-との展開を想定しているようだ。(北京 西見由章)

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