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韓国・文氏、「評価」に漂う既視感 過去の教訓を生かせず、北の核完全実戦配備許す恐れ

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領に新年早々“朗報”が舞い込んできた。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が1日の新年の辞で平昌五輪への代表団派遣の用意と南北対話の可能性を表明したことだ。

 昨年5月の文政権発足以降、北朝鮮は弾道ミサイルの発射を繰り返し、6回目の核実験も強行。韓国の対話呼びかけにも応じなかった。北朝鮮参加による平昌五輪の平和的開催は文氏の最大の願いだ。文氏は2日の閣議で「北がわれわれの提案に応じたことを評価、歓迎する」と述べ、さっそく9日の南北高官級会談を北朝鮮に提案した。

 大統領就任前から対話による南北関係改善を希求していた文氏にとり、金正恩氏の“歩み寄り”は行き詰まった対北政策や南北対話のビジョンを復活させてくれた。ただ、金正恩氏の歩み寄りと文氏の歓迎ぶりには既視感を覚える。

 文政権が流れをくむ左派の金大中(デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権は、対北融和政策で北朝鮮を甘やかし、核・ミサイル開発の時間を与えた。その結果が「核と弾道ミサイルの量産、実戦配備」(金正恩氏)をするという北朝鮮の現在の姿だ。

 韓国に歩み寄りを見せた北朝鮮だが、核・ミサイルをめぐって国際環境は確実に悪化している。にもかかわらず対話を優先し、北朝鮮に接近すれば、金、盧両元大統領の二の舞いどころか、核兵器の完全実戦配備を許すという決定的な失敗を歴史に残すことになる。

 文氏は南北対話と核問題解決を「別々に進められる問題ではない」とも語ってはいる。「制裁と圧力を通じ対話に導き出し、核問題を平和的に解決する」との姿勢の文氏だが、過去の教訓を生かせず、北朝鮮のペースに乗せられるのであれば、朝鮮半島の歴史に禍根を残す危険性もある。 (ソウル 名村隆寛)

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