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韓国「キムチプレミアム」狂乱 仮想通貨暴落で自殺者も、文政権に糾弾の声

 乱高下する仮想通貨に韓国が阿鼻叫喚に陥っている。高失業率に苦しむ青年層を中心に投機ブームとなり、他国の市場より高値となる「キムチプレミアム」現象も生じたが、その後の暴落で20代の若者が自殺する悲劇も生んだ。文在寅(ムン・ジェイン)政権を糾弾する声も噴出するなか、18日には政府の仮想通貨担当の官僚が急死したと報じられた。

 「ビットコインの残酷な1年の始まりは、韓国に特大の痛みを与えた」

 こう伝えたのはブルームバーグ。韓国のビットコイン価格は国民の投機熱によって最大51%のプレミアムが付いていたが、2月に入ると一時、1月高値の3分の1にまで暴落。ウォン建てのビットコイン価格が国際相場を下回ったことで、聯合ニュースは「『逆キムチプレミアム』現象を見せている」と報じた。

 ここにきて再び上昇基調となったものの値動きは荒く、キムチプレミアムもほとんどない状態だ。

 仮想通貨の暴落ショックで大きな打撃を受けたのが「2030世代」と呼ばれる20代から30代だ。韓国ではこの世代が仮想通貨への投資家の約6割を占める。

 背景には若者の深刻な経済状況がある。経済協力開発機構(OECD)によると、韓国の15~24歳の失業率は、昨年11月時点で10・6%と2ケタの高水準だ。OECD23カ国のうち3カ月連続で悪化したのは韓国を含め3カ国しかない。

 こうした中、仮想通貨への投資失敗で資産を失った大学休学中の20代の男性が、巨額が原因で鬱病と不眠症に苦しみ、自ら命を絶ったと報じられた。

 中央日報によると、男性は一時、2億ウォン(約2000万円)超まで資産を増やしていたが、昨年末の暴落で、元金の2000万ウォンもほとんど失ったという。警察は仮想通貨への投資失敗が原因で命を絶った最初の事件として捜査している。

 「『仮想通貨が最後の希望』という2030世代の叫び」と題した朝鮮日報の1月13日の社説では、青年層の投資家を中心に規制強化を打ち出す文大統領にも怒りの矛先が向いており、「大統領を選んだことを後悔する」と糾弾する声も噴出していると指摘していた。

 今月18日には政府で仮想通貨対策業務を担当していた国務調整室の経済調整室長(53)が自宅で死亡しているのを家族に発見された。

 韓国では仮想通貨の規制が大きな課題となり、政府関係者からは取引所を閉鎖するとの発言が出て騒ぎになったほか、取引の実名制導入でも混乱が生じた。死亡した経済調整室長は昨年9月に任命されたが、調整役としてストレスを受けていたと韓国メディアが報じている。

 今後も仮想通貨をめぐるトラブルが続けば、文政権への怒りが一段と高まるのは避けられない。

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