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裁量労働の労働時間は計れるか、本人も「分からない」のが実情 (1/2ページ)

 裁量労働をめぐる厚生労働省の不適切なデータが問題になっている。

 19日の衆議院予算委員会で加藤勝信厚労相は、平均的な残業時間について、一般労働者と裁量労働者で異なる基準で質問した不備を認め、謝罪した。

 筆者の経歴をいえば、役人時代の二十数年、民間の大学教授として十余年で、前者では労働基準法の適用除外(いわゆるホワイトカラーエグゼンプション)、後者では裁量労働である。

 厚労省は裁量労働について労働時間を調査したというが、一体どのような調査なのか興味深い。筆者の周りにいるかなりの人は裁量労働者であるので、試しに労働時間を聞いてみた。正直にいえば、筆者を含めて「よく分からない」だった。

 起きている間はすべて労働時間といえなくもない。講義時間だけとすると、明らかに違う。論文を1本書く時間と言われても分からない。アイデア自体はかなり前からあって頭の中でずーっと考えてきたものでも、実際の執筆にかけた時間はごく短いということもしばしばある。

 これは、多くが裁量労働者のマスコミ記者の事情も同じだろう。記事1本にかける時間も個人差があり、人それぞれなのではないか。

 こういう話をすると、「今は適法な裁量労働は少なく、違法な裁量労働が多い」という。どのようなデータに基づいたものなのかも興味深いが、違法な裁量労働であれば、労働基準監督署が取り締まるべき問題だ。

 野党は、裁量労働者の労働時間の再調査を要求しているが、適法な裁量労働者にとっても、答えようにも答えられない質問である。本人でも労働時間が分からないのが裁量労働者だ。

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