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羽生選手に国民栄誉賞授与へ 被災地に勇気、人間性への栄誉賞 (1/2ページ)

 安倍晋三首相は2日、韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪のフィギュアスケート男子で金メダルを獲得した羽生結弦選手への国民栄誉賞授与を検討するよう指示した。

 何しろ、この種目でソチ五輪に続く「2連覇」は、66年ぶりの快挙である。しかも、右足首のけがを抱えての偉業は、社会に明るい夢や希望をもたらした。3月11日で7年となる東日本大震災からの復興に力強いメッセージを届けた。

 これから有識者会議で意見を聞いて、正式に決定する。フィギュアスケートでは初めて、冬季五輪選手でも初の受賞となる。23歳の羽生選手は、個人の受賞としては最年少になるそうだ。

 私が注目するのは、羽生選手の成長ぶりである。子供のころから喘息(ぜんそく)に苦しみ、体を鍛える目的で運動を始めたそうだ。仙台市のリンクでの練習中に東日本大震災に遭い、小学校の体育館で避難生活を余儀なくされた。一時は「フィギュアはもう止めようか」と諦めかけたこともあったという。

 しかし、気を取り直して、「自分が続けることが復興への力となる」との信念を持つようになった。このタフな精神力が、彼を一段と勝負強くさせた気がする。

 ソチ五輪後も、GPファイナルで連覇を果たし、世界選手権で優勝し、ショートプログラム、フリーとも世界歴代最高記録を樹立した。この間に鍛え上げた技術と勝負勘は、五輪直前の「手負い」ならぬ「足負い」を乗り越えるのに十分だったのだろう。

 決しておごらない謙虚な言葉遣い、被災者を思いやる復興への情熱、その人間性への栄誉賞でもある。国民の皆さんとともにお祝いしたい。

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