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医療サイトの誇大広告禁止 “じいさん医師”にとってすごくありがたい

 医療機関のウェブサイトで誇大な広告を禁止する改正医療法が先月、施行された。改正の中身としては、「ビフォー・アフター」の写真を掲載する場合にはしっかりと副作用などのリスクを説明することが必要になったりとか、患者の体験談や「絶対安全」といった誇大広告の禁止などがある。要するに「嘘や大げさな表現はやめなさい」ということだね。

 改正の背景には美容整形などでの治療をめぐってトラブルが起きたことや、根拠に乏しい情報の氾濫がある。患者さんにとっては、無用な誤解やトラブルを回避できるという面において、今回の規制強化はメリットがあるといえるだろう。

 ボクのような“じいさん医師”にとってもすごくありがたい。患者さんがネットでの情報を鵜呑みにせず、手堅く治療を受けたいと考えた場合、必然的に実績がある有名どころを選ぶようになるからね。長年やっていると患者さん同士のネットワークや口コミ効果も期待できるから、実績というのは大きな強みになるんだ。

 逆に若い医師たちにとっては、今回の規制強化は損をする仕組みともいえる。ネットでの情報発信に力を入れることで、実績のなさをカバーしてきたわけだからね。

 もともと医療は利益を追求してはいけないというのが前提だから、広告は病院名と住所、治療内容、金額とかしか載せてはいけなかったんだ。福祉みたいなもので、もうかる商売じゃない。

 保険が適用されない自由診療は「高い値段でも選びたい」という人のためのものだから、普通の産業と一緒。レストランやすし屋に、銀座の高級店と下町の人気店があるようにね。だから“一旗揚げる”ことも可能だった。海外で最先端の治療を勉強した若い医師が、その経験を日本で生かす、といった具合にね。

 でも今回の規制強化で、そうした最新情報はエビデンスのなさがネックになって、ネットでは届けることができなくなる。

 高須クリニックも、しっかりと「医療広告ガイドライン」に従ってホームページを展開している。改正に伴い、修正も加えた。一応、美容整形業界のリーダー格だから、こういったことはいち早く対応することが求められるんだ。

 まあ、ちまたには修正対応をしていないクリニックも数多くあるだろう。今後こういう所は通報されるケースが相次ぐかもしれないね。

 ■高須克弥(たかす・かつや) 美容外科医で医学博士。美容外科「高須クリニック」院長。愛知県出身。日本に「脂肪吸引手術」を普及させた先駆者で、「Yes、高須クリニック」のCMフレーズでもおなじみ。芸能界、財界、政界と幅広い人脈を持つ。著書多数、最新刊は「大炎上」(扶桑社新書)。

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