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志願者伸びている学部のトップは… 「文高理低」傾向が継続、就職考え選別

 今年の入試の人気学部はどこか。そこで、今週は私立大の志願者数を集計し、昨年に比べて伸びている学部のランクを紹介したい。昨年の志願者を100とした指数で表している。

 2015年から文系学部の人気が高く、理系学部の人気が低い“文高理低”が続いている。これは景気がいい時に見られる傾向だ。大手予備校の入試担当者は「文系学部の就職が改善した頃から文系学部の人気が復活してきました。基本的には理系のほうが就職は良く、医、看護など国家資格と結びついた学部も多いため、不況の時は理系人気になりますが、今は売り手市場で就職がよく、文系人気が高くなっています」という。

 今年のトップは社会福祉、次いで経営、社会、看護、文・人文の順だった。今年も志願者は増え、平均は107・2だから、家政・栄養が平均を下回った。逆に人気が下がっているのが理系で、指数で100を切ったのが医、農、薬だ。昨年より志願者が減っている。

 予備校関係者は「医学部人気は続いており、多浪生がいるのは医学部受験だけになってきました。ところが、あまりにも難しくなり過ぎて、高値安定の状況です。私立大医学部でも偏差値はいずれも60を超え、入試は厳しくなっています。薬学部は6年制になってから人気が下がり、今もそれほど志願者は増えておらず狙い目です」という。5年前の2013年には、トップは薬、次いで医療技術(理学療法士などを目指す学部の総称)、歯、看護、医、理工系の順だった。まさに今とは真逆の理高文低人気だったことが分かる。

 一方、文系で志願者が伸び悩んでいるのが、法と教育だ。大学関係者は「今の受験生は留学などへの関心が高く、日本の法律、日本人の教育などを中心に学ぶこの2学部は人気が下がっています。さらに、法学部は法律の条文が難しくて読めない、意味が分からないという受験生がいることや、教育は少子化で就職が厳しいということなどが、敬遠の理由です」という。就職を考えながら、大学・学部を選ぶのは当たり前になってきている。来年はどの学部が人気になるのか。

 ■安田賢治(やすだ・けんじ) 大学通信の情報調査・編集部ゼネラルマネジャー。1956年兵庫県生まれ。灘中高、早稲田大卒業後、大学通信入社。中高・大学受験の案内書・情報誌の編集責任者として大学合格や就職情報を発信。私立学校のコンサルティングにも協力。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版)など。

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