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中規模大学の実就職率ランク、2年連続トップ・金沢工業大 AIに代わられない理系人材が人気

 今年の中規模大学の就職はどうだったのか。そこで、今週は大学別実就職率ランク(卒業生1000人以上3000人未満の132校)を紹介したい。実就職率は就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100で算出した。

 トップは2年連続の金沢工業大で、97・5%だった。面倒見の良い大学として知られ、入学後、学生を伸ばすのには定評がある。大学の授業についていけない、高校時代の学び直しをしたい学生を積極的に教員が指導している。工学の原点であるモノづくりにも学内で取り組むことができる。こういった学生支援が就職にまでつながっている。2位は国立大11年連続トップの福井大だ。ここ4年、この北陸2校で1位、2位を独占している。福井大は教育、工、医と卒業生がまだ出ていない国際地域の4学部がある。3学部とも実就職率が高い学部系統であることも2位の理由だろう。

 学生の就活に詳しい専門家は「理系の就職は安定しています。社内のシステムの構築、マーケティングなどで求められる人材で、これからは事務職の仕事がAIに取って代わられるわけですが、こういったことはすべての産業で進んでいきますので、理系人材はメーカーだけでなく、幅広い企業から求められています」という。

 確かにトップ10に、理工系の大学が多い。3位に愛知工業大、4位に大阪工業大、6位に名古屋工業大が入っている。大学関係者は「総合大学の理工系学部の実就職率も高いのですが、低めの文系学部と一緒に実就職率を算出すると、低くなってしまう傾向があります」という。確かに理工系で見ると、愛知県立大の情報科学は100%、福山大の生命工は99・4%、岡山大の環境理工は98・9%などと高い。

 理工系が強い中で、5位に入ったのが昭和女子大だ。8年連続女子大トップ。就職先企業の銀行を見ると、みずほFG34人、三菱UFG銀行11人、三井住友銀行6人などとなっている。

 今は大学入試で、就職が改善したこともあり、文系学部の人気が高い。しかし、実就職率では理工系はずっと高いままで変わらない。入試で人気が下がっている今こそ、理系が狙い目といえそうだ。

 ■安田賢治(やすだ・けんじ) 大学通信の情報調査・編集部ゼネラルマネジャー。1956年兵庫県生まれ。灘中高、早稲田大卒業後、大学通信入社。中高・大学受験の案内書・情報誌の編集責任者として大学合格や就職情報を発信。私立学校のコンサルティングにも協力。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版)など。

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