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数ある「アベ本」の中でもピカ一! 首相のスゴ腕スピーチライターが書いた「真実本」

 安倍晋三首相に関する書籍、いわゆる「アベ本」は巷に掃いて捨てるほどたくさんある。かく言う筆者も『安倍政権365日の激闘』(東洋経済新報社)を2014年1月に上梓している。

 そんな星の数ほどある「アベ本」の中でも、これこそがピカ一といえる本が刊行された。内閣官房参与の谷口智彦慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の『安倍晋三の真実』(悟空出版)である。

 谷口氏は、永田町と霞が関で「首相のスピーチライター」として知られる。超過密日程をこなす安倍首相に最も接しているのは、もちろん首相秘書官(事務担当)である。

 首相事務秘書官は、事実上の首席秘書官である今井尚哉首相政務秘書官(1982年旧通産省入省)の下に5人配置されている。

 新川浩嗣秘書官(87年旧大蔵省)、佐伯耕三秘書官(98年旧通産省)、鈴木浩秘書官(85年外務省)、島田和久秘書官(85年旧防衛庁)、大石吉彦秘書官(86年警察庁)。

 ちなみに、佐伯氏の入省年次が他の秘書官と比べて極めて若いのには理由がある。同氏が内閣副参事官時代から今井首席秘書官の下で首相の施政方針演説の草稿作りなどに関わったことで高い評価を得たため、昨年7月に異例の抜擢(ばってき)となったのだ。

 佐伯秘書官もまたスピーチライター。しかし、谷口氏が果たす役割は全く別もので、首相の外交演説を書いているのだ。

 一例を挙げて説明したい。本書の中でも言及されている、2015年4月29日、米議会上下院合同会議で安倍首相が行った「希望の同盟」と題された演説までの経緯を知れば、それは分かる。

 同演説にある「太平洋から、インド洋にかけての広い海を、自由で、法の支配が貫徹する平和の海にしなければなりません。そのためにこそ、日米同盟を強くしなくてはなりません。私たちには、その責任があります」に、筆者は強くひかれたのを覚えている。

 谷口氏は、安倍首相が祖父、岸信介元首相に続いて首相として2人目となる米議会演説に懸けた熱情を詳述している。

 40分に及んだ同演説は英語で行った。谷口氏が吹き込んだカセットテープで繰り返し練習したというのだ。

 同氏が言う「鬼気迫る練習に、たびたび心打たれました」ことが、安倍首相の“強靭(きょうじん)さ”を表している。安倍首相と同じ目線で接し、発想しているからこそ書けるのだ。(ジャーナリスト・歳川隆雄)

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