zakzak

記事詳細

日大・内田前監督、警視庁がついに事情聴取 傷害罪の共謀共同正犯や教唆犯の疑いで逮捕の可能性も (1/2ページ)

 日本大学アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で急展開だ。警視庁が内田正人前監督(63)と井上奨(つとむ)前コーチ(29)から任意で事情聴取を行ったことが分かった。傷害罪の共謀共同正犯や教唆犯の疑いがあるとみて調べているが、2人は事情聴取に反則行為の指示を否定したとみられる。反則行為があった5月6日、被害者側の関西学院大学側が記者会見を開いた同12日から3カ月あまり。内田前監督らの逮捕に発展する可能性も出てきた。

 5月6日の関学大との定期戦で、パスを投げ終えて無防備だったクオーターバックに背後から激しいタックルで襲いかかった日大の選手。衝撃的な映像は日大を揺るがしたが、ここにきて事態が大きく動いた。

 警視庁による内田前監督への聴取は17日までに行われ、反則タックルの直接の指示に加え、井上前コーチを通じた指示についても否定したという。井上前コーチも反則行為を指示していないと説明しているという。

 これに対し、タックルを行った宮川泰介選手(20)は一貫して指示を受けたと証言しており、警視庁は宮川選手からも事情を聴いて事実解明を行う方針。

 悪質タックルで全治約3週間のけがを負った関学大の選手側は、すでに内田前監督と井上前コーチについて傷害容疑で刑事告訴しており、警視庁はこれまで日大関係者らから事情を聴くなどしてきた。

 7月末に日大の第三者委員会から最終報告が出たことを受けて、直接の事情聴取に踏み切ったとみられる。

 第三者委は6月末に出した中間報告で、「一連の反則行為が内田氏や井上氏の指示に基づくものであったこと及び当該指示が相手選手に対する傷害の意図を含むものであった」と認定、「内田氏については、井上氏による反則指示を事前に了解していたことを示す複数の事実が認められ、その弁解は信用できない」とした。

 最終報告では、当時理事を務めていた井ノ口忠男氏が、宮川選手と父親を呼び出し、「暗に内田氏らの関与がなかったかのように説明することを求め」、従わなかった場合は「『日大が総力を挙げて、潰しに行く』と口封じを図った」と組織ぐるみの悪質さを断罪している。

 関東学生連盟も反則を指示したとして内田前監督と井上前コーチを永久追放に相当する除名処分(2人は異議申し立て)とし、日大は大学職員の両氏を懲戒解雇処分とした。

 捜査の行方について、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は「一般的に罪を否認し、口裏合わせをしているような場合は逮捕となる可能性が高い。その場合、任意での事情聴取の後、早々に準備するだろう。一方で今後も事情聴取を続けるような場合は、逮捕の可能性は遠のくのではないか」と指摘する。

 内田前監督と井上前コーチについて「傷害罪の共謀共同正犯が考えられる。日大の問題は極めて象徴的な事件であり、警察が不祥事の続くスポーツ界に警鐘を鳴らすという意味でしっかり取り組む姿勢をみせるだろう」と若狭氏。ただ、「宮川選手は罪を認め、被害者もすでに彼を許しているため、起訴猶予に終わるだろう。その場合、指示した内田前監督と井上前コーチだけを逮捕するのかという判断の難しさもある」と話す。

関連ニュース

アクセスランキング