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やっとカラクリを理解…米国で相次ぐ「孔子学院」閉鎖のワケ

 米国では半年ほど前から、「孔子学院」が大変な話題である。日本ではほとんど報じられていない印象だが、日本の大半のメディアは中国政府に対して過度に忖度(そんたく)するからだろう。

 儒教の祖とされる「孔子」の名前を冠しているが、孔子学院で儒教は学べない。そもそも中国共産党は文化大革命のときに、春秋戦国時代の諸子百家の思想の中で、法治主義を説く「法家」を善とし、徳治主義を説く「儒家」を悪と決め付けた。結果、孔子は極悪非道の人間として批判された。中国政府は、孔子に対する外国人の尊敬の念を利用したいだけだ。

 では、孔子学院は何を教えるのか。2005年に日本で初めて設置された「立命館孔子学院」のサイトによると、孔子学院とは、《中国政府が「国際的な中国語教育制度の開発・整備、中国文化に対する世界各国の理解の促進」を目標に推進するプロジェクトで、中国語学習者を支援し、世界各国と中国との理解と友好、世界平和と発展を促進することを目指す教育機関》だそうだ。

 だが、ドナルド・トランプ大統領をはじめ、米政府は孔子学院が中国語と中国文化を教えるだけの存在とは考えていない。

 中国政府が孔子学院に予算を投じる理由は、外国にある大学の中で中国に有利なプロパガンダを流したいからだ。簡単にシンパを増やせるし、スパイ候補も発掘できる。

 米国では、経営面で苦労している州立大学などが、中国語教室を無料で設置して学生を募集できる上に、中国政府の助成金も受け取れるということで、孔子学院は10年程度の間にどんどん増えた。

 もちろん、学問の自由、大学の自治と経営判断、そして教育に関する各州政府の主権を考えれば、連邦政府は孔子学院設置を一律禁止にはできない。オバマ政権は、この危険な問題を放置した。

 だが、トランプ政権になり、孔子学院はFBI(連邦捜査局)の捜査対象と公表された。今年に入り、テキサス農工大、西フロリダ大、北フロリダ大で孔子学院の閉鎖が相次いで決まった。そして、今月13日に成立した2019会計年度の国防権限法で、米上下両院は孔子学院の活動に制約をかける条項を盛り込んだ。設置は事実上不可能になったと私は考えている。

 5年前に中国のスパイだとFBIから指摘されて解雇された民主党ダイアン・ファインスタイン上院議員の補佐官は現在、米国で「慰安婦」のプロパガンダ工作をやっている。

 米国はやっとさまざまなカラクリを理解し始めた。日本には追い風である。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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