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沖縄県知事選と自由党“危険な賭け” もはや有名無実化した「オール沖縄」

 今年11月に予定されていた沖縄県知事選は、翁長武志(おなが・たけし)知事が膵臓(すいぞう)がんで現職のまま死去したため、9月13日告示、30日投票へと前倒しになった。

 翁長氏は2014年11月の知事選で、「オール沖縄」を自称する勢力に支持され、現職知事だった仲井眞弘多(なかいま・ひろかず)氏に10万票近い差をつけて大勝した。社民党、共産党、自由党などの政党も翁長氏を支持した。

 この「オール沖縄」の正式名称は、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」である。だが、名護市辺野古の工事は、米海兵隊の既存の基地「キャンプシュワブ」の拡張工事であって新基地建設ではない。県外の人を勘違いさせたいのだろう。

 普天間飛行場(同県宜野湾市)へのオスプレイ配備の撤回運動に、沖縄県の全市町村長が形式上賛同していたころは、「オール沖縄」の名称にも根拠があった。

 しかし、現在、沖縄県にある全11市のうち、オール沖縄系の市長は那覇市と南城市だけであり、残る9市は自民党系の市長である。

 また、地元の有力企業として「オール沖縄」の中心的存在だった建設大手「金秀グループ」の呉屋守将(ごや・もりまさ)会長は今年3月、共同代表を辞任した。さらに、ホテル業を営む「かりゆしグループ」は、活動方針の対立から4月に脱退した。もはや「オール沖縄」の名称は有名無実化している。

 そもそも、普天間飛行場の移転は「住宅や学校が近くにあって危険だから」と沖縄県民の大半が望んだものだ。日本では故人への批判は「絶対悪」のごとく許されない雰囲気があるが、在任中の翁長氏の言動は、日本や米国の国益を損ねただけでなく、沖縄県と沖縄県民にも無意味だった。唯一喜んだのは、日米の絆を弱めたい外国勢力とそのシンパである。

 翁長氏は亡くなる前、前述の金秀グループ呉屋会長と、自由党幹事長である玉城(たまき)デニー衆院議員の2人を後継者に指名したとされる。呉屋氏は早々に辞退したが、玉城氏は悩んだ末に出馬を決めた。当選したら翁長氏のように外国勢力が喜ぶ行動を取る気だろうか。

 現在、自由党の国会議員は、衆院が小沢一郎共同代表と玉城氏の2人、参院4人の計6人である。玉城氏は近く議員辞職する。そして、山本太郎共同代表は来年6月の参院選で改選を迎える。

 つまり、自由党は来年の参院選後、政党助成金交付の条件(=国会議員数5人以上か、直近の国政選挙の選挙区総計か比例代表総計のいずれかで2%以上の得票率)を満たさなくなる可能性が出てきた。

 自由党の「危険な賭け」が吉と出るか凶と出るか、今後に注目したい。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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