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自民総裁選で石破氏支持の国会議員は“私情優先”

 自民党総裁選が7日、告示された。投開票日は20日である。事実上の首相選挙は6年ぶりだ。

 石破茂元幹事長が出馬表明する前から、左派メディアや非自民の政治家、著名人らによる露骨な「石破上げ」が始まった。最大の理由は、安倍晋三首相が掲げる「憲法9条改正」を阻止したいからだろう。

 あれほど、加計学園問題に固執した人々が「石破4条件」や獣医師会による政治献金は無視した。総裁選出馬を目指した野田聖子総務相も「情報公開請求の漏洩(ろうえい)問題」を厳しく追及されなかった。「反安倍」は最強のスキャンダル対策のようだ。

 メディアと無責任野党がどれほど「石破上げ」「安倍下げ」に励んでも、安倍首相の勝利は確実だろう。安倍陣営の選対本部発足会(3日)には、自民党国会議員405人のうち、代理出席を含む346人が出席した。安倍首相は国会議員票の85%以上を獲得する可能性が高い。

 6年前の総裁選では、石破氏が地方票を一番多く獲得したが、もはや逆転可能な票差ではない。

 反安倍メディアに支援された石破氏が、存在感の復活を求めて総裁選に出馬した気持ちは理解できる。だが、「負け戦」と分かって、石破氏に投票する自民党国会議員の気持ちは理解できない。石破氏の具体性に乏しい政策に賛同したからではなく、「義理人情」が主な理由だと思う。

 日本では、義理人情に厚い人物は好感度が高い。米国人の私ですら、薄情で恩知らずな日本人への好感度は低い。

 しかし、義理人情とは結局のところ「私情」である。私情より国益を優先する冷徹さは、公人たる国会議員にとって必要不可欠な資質といえる。

 国家の指導者は時として、国民や世界中から嫌われてでも、長期的な国益を考えて行動する冷徹さと勇気が必要になる。典型例はフランクリン・ルーズベルト元米大統領だ。彼は第2次世界大戦への参戦を望まない米国民を欺き、水面下で参戦準備を進めつつ、経済制裁で日本を挑発して、真珠湾攻撃へと導いた。

 結果的に、米国はナチスドイツと日本に勝利し、米国は世界一の超大国になった。私はルーズベルト氏のやり方は嫌いだが、彼が米国にとって英雄的な政治家だった事実は認めざるを得ない。

 日本にとっても、世界にとっても、今のタイミングで安倍首相が交代するデメリットは計り知れない。総裁選後に石破陣営が冷遇されたとしても、私情に流されて重要な判断を誤ったのだから自業自得である。

 ところで、前回コラム(8月31日発行)に間違いがあった。沖縄県にある全11市のうち、オール沖縄系の市長は「那覇市と南城市」だった。訂正します。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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