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総裁選後、首相に次なる懸案…沖縄県知事選 中国メディアの主張と重なる「オール沖縄」

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 自民党総裁選(20日投開票)で、安倍晋三首相(総裁)が「連続3選」を果たした直後の懸案に、30日投開票の沖縄県知事選がある。結果次第では、政権運営に困難が伴う。知事選の隠れた最大の争点は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移転工事を、継続するか中止するかだ。

 沖縄県は8月に逝去した翁長雄志知事が、仲井眞弘多前知事時代に許可した辺野古沿岸の埋め立て承認の撤回を決め、政府と対立している。翁長氏の後継者として出馬表明をした自由党の玉城デニー幹事長が当選すれば対立は続き、日米関係にも影響が及ぶ。安倍首相はじめ与党は流れを変えるべく、前宜野湾市長の佐喜眞淳(さきま・あつし)氏を支援している。

 沖縄では、在日米軍が沖縄に集中していることをもって「本土は沖縄に基地を押し付けている」とし、そこから「沖縄は本土から差別されている」という「構造的差別論」という考えが一部にある。

 そこから、「琉球民族は沖縄の先住民族である」とか、「琉球独立論」という考えもある。中国の官製メディアなどが近年主張する「琉球回収、沖縄解放」(=琉球を回収して沖縄を解放せよ)と重なるが、翁長氏を支援してきた左翼陣営主軸の「オール沖縄」の辺野古移設反対の背景にある主張でもある。

 確かに、在日米軍は沖縄に集中している。が、「差別」ではなく、沖縄の地理的要因によるところが大きい。沖縄は古くから日本の一部であり、系統上も「琉球民族」は存在しない。沖縄方言は古い日本語であり、独立言語ではない。日本が統治した朝鮮半島とは本質的に異なる。

 この自明と言っていい事実が意外に知られていない。その結果、沖縄で「構造的差別論」や「琉球独立論」が台頭し、本土の一部でも「沖縄は日本から出ていけ」との主張がなされる。不毛な対立であり、沖縄は「琉球」として回収したい中国には都合がよい。

 第二次世界大戦では沖縄で米軍と約3カ月にわたって壮絶な戦闘が行われ、おびただしい数の尊い命が失われた。沖縄県民の死者・行方不明者は12万2228人。うち民間人は9万4000人。実に人口の25%もが犠牲になった。

 米軍は、沖縄戦を本土上陸戦の前哨戦と位置づけた。沖縄を攻略し、軍事拠点を作って、本土上陸戦を展開しようとした。硫黄島と同じ構図だ。

 一方、日本軍は本土上陸戦を阻止するために、沖縄戦を長引かせようとした。実際、米軍は1カ月で攻略できると考えていたが、3カ月に及んだ。米軍でも多くの戦死者が出た。結果、米軍は本土上陸戦を諦めた。本土を守るために行われたのが沖縄戦だった。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士課程中退。専攻は憲法学、思想史、国家論、人権論。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、法制審議会民法(相続関係)部会委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)など多数。

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