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勝てるゲームと勝てないゲーム… ちょっとした工夫で“勝ち組”に

★勝てるゲーム勝てないゲーム(1)

 7月20日にIR実施法案が可決成立した1週間後、『特定複合観光施設区域整備法(IR整備法)』が公布された。いよいよ日本版カジノの整備が本格的にスタート。法律の中には「カジノ行為とは-」として、こう記されている。

 「カジノ事業者と顧客との間又は顧客相互間で(中略)、偶然の事情により金銭の得喪を争う行為」と。

 さすがに法律の条文は難しい。「得喪(とくそう)」なんて言葉、使ったこともなかったが、文字を見れば何となく分かるとおり、「得ることと失うこと」の意味だそう。簡単に言えば後半部は“運まかせで勝ち負けが決まるゲーム”を差している。

 前半部に「又は顧客相互間で」とあるのがミソ。カジノ対お客のゲームだけでなく、客同士の取り合いも法律で認められている。これはポーカーを強く意識してのもの。集客能力が高く、大きなイベントも開くことのできるポーカーは、カジノの売り物になるからだ。

 実際にカジノで遊ぶことのできるゲームは、今後、カジノ管理委員会が定めていくことになる。「偶然の事情」によらない、スキルの違いで勝負が決まるゲームがまず除外に。すぐに思いつくのが、将棋や囲碁だろう。

 藤井聡太七段レベルの棋力の持ち主(本人は20歳未満だからまだカジノに入れない)に、一般の腕自慢が賭け将棋を挑んでも、まず勝つことはノーチャンス。駒落ちというハンディキャップ戦はあるが、公正な手合割を決めるのが難しい。

 囲碁にも下手(したて)があらかじめ石を置いておく置き碁というハンデ戦がある。しかし、「星目風鈴」(=黒石13個先打ちのハンデ)でも、プロ相手だとボクなんて簡単に転がされてしまうだろう。

 グローバルにプレーされているチェスもアウト。絶対的なプロが存在し、“完全情報ゲーム”と呼ばれる実力差の出やすいゲームは、カジノでは遊べない。

 一方、2つのサイコロの目の数が偶数(丁)か奇数(半)を予測して賭ける、丁半バクチのような単純なゲームがカジノにはぴったりだ。

 バカラが人気なのも、バンカーサイドかプレーヤーサイドか、2つに1つの勝つ方を選ぶだけでいいから。まさに“偶然の事情”によって、運があれば勝てるゲームが、カジノゲームの対象になる。ブラックジャック、ルーレット、大小しかり。ただし、やみくもに賭けを楽しんでいるだけでは、ジリ貧が待っている。カジノ側ももうけるのが仕事。ゲームの中に、収益性の大きい賭け方を忍ばせているのだ。

 例えば、ブラックジャックの『インシュランス』。

 親のアップカード(1枚目)がA(エース)のとき、ディーラーは「インシュランスしますか(保険をかけますか)?」と誘ってくる。「ホールカード(2枚目)が10か絵札ならこっちは“負けなし”の21ですよ。このとき3倍が戻ってくる保険をかけますか?」と聞いているわけだが…。

 2枚目が「10か絵札」になる確率は13分の4。当たって3倍になっても期待値は13分の12だから、実はインシュランスをするだけで、毎回13分の1=7・7%の損が出てくる不利な賭けである。つまり、インシュランスはしないほうが得-。

 ちょっとした工夫、決まりを守ることで、“勝ち組”が近づいてくるのは間違いない。カジノで遊べるそれぞれのゲームで、どういう賭け方が効率的で、どんなところに賭けると損をするのか。簡単な確率を用いて、解説を続けよう。=この項続く(ギャンブルライター・片山真 )

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