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安田氏帰国を「ヒーロー凱旋」と喜ぶ皆サマ…安っぽいヒューマニズムは通用せん 必要なのは諜報機関と実動部隊や!

 フリージャーナリストの安田純平氏が、とらわれの身から解放され、帰国された。現在は体力の回復を待ち、われわれに約40カ月間のとらわれの実情を、肉体的・精神的苦痛を与え続けたシリアの反政府勢力の非道ぶりを訴えてくださることであろう。

 言うまでもなく、シリアの現アサド政権は独裁政権である。それに苦しめられ、戦い続ける反政府武装集団の一部に安田氏は長い月日と所持品一切を奪われたのである。その怒りは察してあまりある。

 そやけどや、安田氏の帰国をヒーローの凱旋(がいせん)と喜ぶ同志の皆サマ、シリア正規軍の非道を訴え続ける安田氏を“売った”ばかりか、筆舌に尽しがたい苦痛を与えた反政府武装集団の非道ぶりには何で怒りを表明せんの?

 左寄りの皆サマも、3年前の後藤健二氏らの殺害事件に続く、今回の安田氏への非人道的扱いを見て、さすがに自らの安っぽいヒューマニズムは一切通用せん、と悟られましたか?

 そんな左寄りの皆サマのキレイ事より、わが国に必要なのは、海外でも、時にはその国の法令に触れようとも、活動できる諜報機関と実動部隊や、と安田氏もぜひ訴えていただきたい。

 あっそれと…今回、安田氏の解放に尽くしてくれたのはトルコとカタールの政府といわれとるが、その解放には億単位の身代金が支払われた、とされとる。というか、まず間違いないやろ。

 日本政府は直接払うてないかもしれんが、カタール政府が立て替えとる可能性は高い。これに関しては、安田氏も知らされてないやろうが、その他にも、安田氏帰国のためのチケット代は別として、さらには多くの組織と人が動き、大金が使われとるハズや。

 それは外交機密費やろか? 官房機密費か? モリカケ問題であれほど政府のアラ探しに取材力を発揮された朝日新聞などの優秀な記者の皆サマが、そのうち報道してくれるに違いない。安田氏も、近い将来行われるであろう記者会見で言葉濁さず、安倍晋三首相やトルコのエルドアン大統領の名前を挙げて、礼を述べられるハズである。

 いや何もワシは、テロリストに身代金を出すことや、人質奪回のための秘密交渉がイカンと言うとんのとちゃうで。古今東西、外交とは「人命は地球より重い」という安っぽいヒューマニズムが通用せん修羅場やという現実を知るべきや。「ジャーナリズムの使命は権力の監視」とキレイ事をコキながら、その権力に助けてもらう矛盾を笑うのである。「女性、子供、弱者の味方であるべきだ」という安っぽい理想を説きながら、その弱者に“売られた”ばかりか、テロリストを利する愚かさに怒るのである。

 安田氏は危険を承知で自らシリアへ行った。無理やり北朝鮮に拉致された被害者とちゃうんやで。

 ■宮嶋茂樹(みやじま・しげき) 報道カメラマン。1961年、兵庫県明石市生まれ。日本大学芸術学部卒業後、「フライデー」専属カメラマンをへて、フリーになり、数々のスクープ写真を撮影。世界の戦場でも取材を行う。

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