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安田純平氏への疑問と保守系サイトへの攻撃

 内戦下のシリアで、国際テロ組織アルカーイダ系の過激派「ヌスラ戦線」などに拘束され、3年4カ月ぶりに解放されたフリージャーナリストの安田純平氏が先月、やっと日本に帰国した。

 日本政府の渡航自粛要請を無視して危険な地域に入った安田氏は、事情通の予測通りに拘束された。これまで何度も拘束経験があるとされる。

 3年以上も「虐待としか言いようがない」過酷な状況下にあったが、成田空港に到着した後、自らの足でタラップを降りる姿を見て安心した。だが、疑問も生じた。

 現在、ネット上では、自らも中東で拘束された経験を持つジャーナリストの常岡浩介氏による、次の発言が動画とともに話題となっている。

 「他のヌスラ戦線に拘束されていた人たちに直接話を聞きにいったことがある。ある人物は、ヌスラの幹部から『お前の母国から身代金を獲るから山分けしようぜ』と言われた。それに、『分かりました』と同意すると、待遇が良くなって、幹部と一緒に食事もできるようになった」

 ツイッターなどでは、「謎は全て解けた」「警察に捜査してほしい」などの反応が見られる。

 これに対し、「被害者である、英雄的ジャーナリストをバッシングするな」という意見も見られるが、論点のすり替えではないか。

 私をはじめ、安田氏の件に疑問を抱いた人々は、バッシングが目的ではない。真実が知りたいのだ。

 メディアには本来、隠された真実を追及し、民主主義社会における「知る権利」を担保する使命がある。だが、日本では、既存メディアの関係者の中に、視聴率や販売部数は大事だが、「真実の追及」には無関心という人が多い。

 既存メディアに愛想を尽かした人々は、誰もが情報を発信できるSNSや匿名掲示板などを通じて、隠された真実を探ろうとする。ネット情報は玉石混交で、フェイクニュースや、専門家の暇つぶし的な分析もあれば、関係者のリークなど貴重な情報も埋もれている。

 そして、真実を隠したい人たちは「不都合なネット情報」を潰そうと、さまざまな工作を仕掛けているようだ。

 因果関係は不明だが、安田氏に批判的な情報を掲載した複数のサイトが、サイバー攻撃を受けて、閲覧できなくなったという。警察に被害届を出すべきだと思う。

 私も過去に、SNSへの投稿が検索にヒットしなくなる工作を受けたり、ブログに大量のクレーマーが集結した経験がある。ユーチューブの保守系チャンネルが閉鎖に追い込まれたのも、こうした工作が原因だった。

 日本人は「卑怯(ひきょう)」が大嫌いだが、サイバー攻撃などの情報戦は「卑怯の限りを尽くすこと」が要求される総力戦だ。日本的な「美徳」と「正義感」は最大の弱点になる。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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