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徴用工問題、なぜ文大統領が出てこない? 05年の政府見解発表時「すべてを知る立場」だったはず

 韓国最高裁による、元徴用工をめぐる異常判決に対し、日本国内で批判の声が高まっている。当然のことと思う。私が最も理解できないのは、この件で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が表に出てこないことだ。

 日韓両国は1965年、日韓基本条約と日韓請求権・経済協力協定を締結し、国交を結んだ。この交渉過程で、日本政府は元徴用工への未払い賃金などを支払おうとしたが、韓国政府が個人補償などの責任をすべて負うとして、一括補償を求めた。

 そこで、日本政府は5億ドル(無償3億ドル、有償2億ドル)を経済協力金として支払った。これで、請求権問題は「完全かつ最終的に解決した」と記された。だから、今回の判決は国際法上、あり得ない。

 このことは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が2005年に発表した政府見解でも認めている。当時、文大統領は司法業務担当の「民情首席秘書官」で、すべてを知る立場だった。どうして表に出てこないのか。

 韓国政府は結局、経済苦境などで一般国民の不満が爆発寸前になるなか、そのはけ口を日本に向けようとしているのではないか。自衛艦旗「旭日旗」を「戦犯旗」だと言いがかりをつけたり、国会議員らが島根県・竹島に「不法上陸」したのも、同じ流れだろう。

 日本政府は、韓国政府の出方を見極めながら、国際司法裁判所(ICJ)への提訴準備を粛々と進めるべきだ。韓国政府には毅然と対処しながら、世界各国に向けて、日本の主張の正当性をアピールしていくべきだ。

 さて、臨時国会では、外国人労働者の受け入れを拡大を図るための出入国管理法改正案が焦点となっている。私は、海外の優秀な人材に日本で活躍してもらうことには賛成だ。欧米諸国も、海外人材を取り込んで国家を発展させてきた。

 ただ、欧米諸国で移民急増のデメリットが現出しているのも事実だ。日本の労働力不足は深刻だが、国民もそのあたりに不安を感じている。

 日本政府としては、海外で指摘されたリスクについて、万全の対策を取るべきだ。外国人労働者の人権を守りながら、日本の生活や文化に溶け込めるよう、法律や社会制度を整備しなければならない。

 大阪府では一昨年から、国家戦略特区で、外国人労働者による家事代行サービスが始まったが、現時点で大きな問題にはなっていない。

 左派野党は「移民法案」などとレッテル貼りし、いつものように人々の危機感を煽るような批判をしている。大切なのは具体的議論を進めることだ。いい加減、世論扇動は止めた方がいい。(大阪府知事、日本維新の会代表・松井一郎)

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