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米中間選挙で議会は“ねじれ”状態…「福祉依存症」が増えるのはうんざりだ

 米中間選挙が6日投開票され、与党・共和党は上院の多数派を維持した。一方、下院は民主党が多数派を8年ぶりに奪還し、議会は「ねじれ状態」となった。ドナルド・トランプ大統領には痛手である。

 2年ごとに全員改選となる下院は、現職再選率が9割以上なのだが、今回、共和党は高齢に伴う引退などで約40人の現職が出馬しなかった。新人同士が戦う選挙区が多かったことは、共和党にとって不利に働いた。

 また、トランプ氏はツイートなどで分かるように、決して「上品」とはいえず、強引で自己中心的な人物に映る。そこが許せない人たちは、景気回復や失業率低下といった実績とは関係なく、生理的にトランプ氏を拒絶する「ネバートランパーズ」になる。今年8月に亡くなったジョン・マケイン上院議員は、共和党所属なのにそうだった。

 民主党はたくさんの女性候補を擁立することで、いつもは共和党に投票する「ネバートランパーズ」の取り込みに成功したようだ。逆に、メディアから「ミニ・トランプ」のレッテルを貼られた共和党候補は苦戦した。トランプ氏が当選した大統領選もそうだったが、選挙とは有権者の「理性」より、「感情」にうまく訴えられた方が勝つのだ。

 今後の展開を予測する前に、共和党と民主党の違いを改めて説明したい。

 英国による植民地支配からの解放を目指し、独立戦争に勝利して建国された米国は、ニューヨークの「自由の女神像」が象徴するように、伝統的に「自由」を重視する国家である。

 当然、実力主義や弱肉強食も自由であり、貧富の差も許容する。共和党は、この保守的とも言える米国の価値観を重視して、「自立」と「自助努力」を国民に要求する。

 一方、民主党は「リベラル」(自由主義者)を自称するが、自由による弊害の是正を試みる。だから、貧困層や黒人、ヒスパニック、性的マイノリティーなどを「弱者」と位置づけ、それらを救済する福祉社会を目指す。

 さらに、「ポリティカル・コレクトネス」(政治的正しさ)と称する言葉狩りにも熱心だ。それで、米国は「メリークリスマス」と言えない国になっていた。うんざりした米国民は大変革を望み、多少の欠点には目をつぶって、トランプ氏を大統領に選んだのだ。

 日本人は心優しい人が多いから、米民主党を支持したい人も多いだろう。だが、米国には福祉を当然の権利と考えて自助努力を怠り、一部の層は「福祉依存症」になった。

 民主党は、福祉依存症を増やすことで勢力を拡大してきた。今回の下院勝利で、その方針に自信を深めたとしたら、私にはうんざりである。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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