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“民間人”橋下徹氏を「政局利用」したい人物の存在 

 大阪と日本政府、財界が一丸となって誘致を進めてきた「2025年国際博覧会(万博)」の開催地が、パリで23日に開かれるBIE(博覧会国際事務局)総会で、加盟国の投票によって決まる。

 私はこのコラムが掲載されるころ、日本経団連の榊原定征名誉会長や、関西経済連合会の松本正義会長、大阪市の吉村洋文市長ら、誘致委員会のメンバーと手分けして、パリの各国大使館を回り、「最後のお願い」をしているだろう。世耕弘成経産相も駆け付けてくれる。

 25年大阪万博の計画は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、世界をリードする最新技術やアイデアを生かした素晴らしいものだ。誘致に成功すれば、大阪や関西だけでなく、20年東京五輪・パラリンピックが終わった後の、日本全体を活性化させる起爆剤になる。極めて高いポテンシャルを持っている。

 大阪、関西、日本の未来のためという意識を持って「オールジャパン」の体制で取り組んできた。手応えは悪くない。だが、決して油断はできない。選挙は何度も経験してきたが、最後の最後まで、気を引き締めていきたい。日本の方々も、どうか応援してほしい。

 さて、前大阪市長で日本維新の会前代表の橋下徹氏が今月上旬、自由党の小沢一郎元代表と、国民民主党の前原誠司元外相と、都内で会食したことが報じられた。私は「橋下氏を政局に利用したい人物がいるようだ。気の毒だな」と思った。

 橋下氏は現在、民間人であり、さまざまな人々と会う。私を含め、古い仲間たちとプライベートな会食もする。だが、メディアに出ることはない。今回、橋下氏が使っていたホテルまでバレていたようだ。情報を流した人物の思惑が想像できる。

 来年夏の参院選への出馬観測も流れているが、私は「ない」と思う。橋下氏はいまのポジションを楽しんでいる。政治の世界の人間は、本音と建前がムチャクチャで、腹の内が分からない。いま、彼の中では「政治の世界」に戻ることはないと思う。

 ただ、政治の現状には満足していないはずだ。

 私もそうだが、自民党とは違う対立軸をつくることは必要だと思う。財務省の公文書書き換えや、文科省の天下り・汚職事件など、自民党の長期政権による「緩み」が出ている。日本のために、健全な対立軸を構築することは重要だと考えているだろう。

 もう一つ、橋下氏の所属事務所が、日本維新の会を相手取って損害賠償請求訴訟を起こしたことも注目されている。「橋下氏と維新が決別した」という見方もあるようだが、まったく違う。

 橋下氏の肖像権をめぐって、所属事務所と日本維新の会に見解の相違があり、裁判所に「法律上の判断」を求めたものだ。決して、人間関係をめぐる対立ではない。その証拠に、橋下氏は現在も、大阪維新の会の法律顧問を続けている。(大阪府知事、日本維新の会代表・松井一郎)

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