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日本の左派メディアは米国の「対中政策転換」を軽視しすぎ!

 APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議が、パプアニューギニアで17、18日、開催された。日本は安倍晋三首相が、米国はマイク・ペンス副大統領が出席した。

 今回、四半世紀に及ぶAPEC史上初めて、首脳宣言が採択できなかった。日本メディアの大半は、原因が米国のドナルド・トランプ政権の「保護主義的な動き」にあるかのような論調だ。

 いつも「親中的」で「アンチトランプ目線」という不公正な報道姿勢には、米国人としてあきれている。

 APECに先立つ10月4日、ペンス氏はワシントンにあるハドソン研究所で、対中政策に関して40分以上の講演を行った。内容を一部抜粋する。

 《中国経済は米国の対中投資によってもたらされたが、中国共産党は関税、通貨操作、強制的技術移転、知的財産の窃盗などを進めて(米国の)対中貿易赤字をつくり、(中略)民間技術を軍事利用して軍事力を強化し、海洋へ軍事進出し(中略)自由に対する統制と抑圧、宗教弾圧、人権侵害、借金漬けの資金援助、米国への政治介入、ジャーナリズム・研究者・学者への不法な圧力などをやってきた》

 《中国が世界中で戦略的利益を推進したのに(米国の)歴代政権は中国の行動をほとんど無視してきた。多くの場合、中国に有利に導いてきた。しかし、そうした日々は終わりだ》

 これを読めば、米国の対中政策が「融和」から「対決」に転換した事実と理由がよく分かる。日本の左派メディアは、歴史的転換を軽視しすぎである。

 ペンス氏はAPECでも、中国の関税障壁や知的財産権の侵害を強く批判し、「中国が行いを正さない限り、米国は姿勢を変えない」といい、さらなる制裁関税も辞さない立場を強調した。

 また、「中国は、他国の主権、互恵的な貿易、人権を尊重すれば名誉ある地位を築くことができる」と述べた。つまり現時点では、それらが何も実現できていないという意味だ。

 米国はついに、中国共産党の一党独裁体制が「諸悪の根源」だと認め、これを崩壊させる方向へと舵を切った。今、日本メディアが国民に伝えるべき最重要事項は、反米親中的で楽観的な見解ではなく、恩をあだで返す相手に対し、米国の「堪忍袋の緒が切れた」という現実ではないのか。

 最近、安倍首相が中国に融和的な態度を見せるのは、トランプ大統領と裏で示し合わせた戦略だろう。刑事ドラマの取り調べの如く、「脅迫と同情はワンセット」なのだ。

 だが、「米国の本気度」を理解していない日本の経営者が、対中投資を従来通り続けるリスクの高さを認識できているのか、私はとても心配である。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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