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韓国の徴用工判決に“賛同”した共産党の浅慮 反日感情を煽るだけの無責任政党

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 韓国最高裁が先月30日、新日鉄住金(旧新日本製鉄)に対し、自称・元徴用工という韓国人4人への賠償支払いを命じる判決を下した。これには、日本のほとんどのメディアが判決を批判する論評を行った。

 当然のことだ。1965年の日韓請求権・経済協力協定で、日韓の請求権問題は「完全かつ最終的に解決されたことを確認」しているからである。テレビや新聞の世論調査でも、韓国最高裁の判決を「納得できない」とする意見が7割を超えている。これが日本の圧倒的な世論だ。

 ところが、これに異を唱える政党が日本共産党である。

 志位和夫委員長は、安倍晋三首相が「判決は国際法に照らしてあり得ない判断だ」と切り捨てたことに対し、「この対応には重大な問題がある」と批判しているのだ。だが、志位氏の批判にこそ、重大な問題がある。

 一つは、志位氏が「国家間で請求権の問題が解決されたとしても、個人の請求権を消滅させることはない」ということを持ち出していることだ。

 確かに、個人請求権はある。ただし、その請求相手は自国政府、つまり韓国政府というのが国際常識である。

 日韓国交正常化交渉の中で日本側は、韓国からの徴用者名簿などの資料提出を条件に個別支払いを提案したのに対し、韓国側は「個人への補償は韓国政府が行うので、その資金を一括して支払うこと」を要求してきたのだ。これは国際常識に則したものなのだ。だからこそ、日本はそれを受け入れ3億ドルの無償資金を提供したのだ。

 2005年に公開された日韓協定締結当時の韓国外交文書でも、個人に対する補償義務は「韓国政府が負う」と韓国側が明言していたことが明らかになった。批判されるべきは、個人補償を顧みなかった韓国政府なのだ。

 もう一つは、志位氏が、韓国最高裁判決を「国としての請求権も請求権協定の適用対象に含まれないと判定を下した」として、「検討されるべき論理だ」と肯定的に評価していることだ。これは日韓請求権協定という国際約束を土台から壊す議論である。

 圧倒的多数の日本人が怒りを表明している徴用工判決に、徹頭徹尾、賛同するのが共産党の立場である。

 なぜそうなのか。共産党という政党の売りは、「戦前、侵略戦争と朝鮮の植民地支配に反対をしてきた」ことなのだ。これは韓国の反日感情とも大いに親和性がある。

 だが、前述したように、志位氏が主張するような解決などあり得ない。慰安婦問題でもそうだったが、結局、反日感情を煽るだけの無責任な対応しか取れないのが共産党なのである。

 ■筆坂秀世(ふでさか・ひでよ) 1948年、兵庫県生まれ。高校卒業後、三和銀行に入行。18歳で日本共産党に入党。25歳で銀行を退職し、専従活動家となる。議員秘書を経て、1995年に参院議員に初当選。共産党のナンバー4の政策委員長を務める。2003年に議員辞職し、05年に離党。評論・言論活動に入る。著書に『日本共産党と中韓』(ワニブックスPLUS新書)、『野党という病い』(イースト新書)など。

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