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東名あおり運転公判 長女が涙の訴え「注意しただけでここまで怒るのは不思議」

 東名高速のあおり運転をきっかけにした死亡事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた石橋和歩被告(26)の第2回公判が横浜地裁で開かれ、死亡した萩山嘉久さん=当時(45)=と妻の友香さん=同(39)=の長女(17)が証言。「世の中のあおり運転を減らすために、重い刑罰を下してほしい」と強調した。

 長女は別室からモニターを通じて、石橋被告があおり運転を繰り返した様子を説明した。

 「(石橋被告の)車がすごいスピードを出している音が、まず聞こえた。見たことがない運転だった」

 嘉久さんがパーキングエリアで石橋被告の駐車位置について注意した後、石橋被告は妨害運転を繰り返し、高速道路の追い越し車線に当たる第3車線上で一家のワゴン車を停車させると「なめてんのか。道路に投げつけてやろうか」などと怒鳴りながら、嘉久さんの胸ぐらあたりをつかみ、車外に引きずり出そうとしていたという。

 「父が車外から出されないように父の手をつかんだり、『やめてください』と石橋被告に訴えた」と長女は当時の様子を振り返った。

 裁判前の長女の調書では「周りのみんなに迷惑をかけたくないから泣きたいときは夜に1人で泣く」と供述していたことを検察側が尋ねると、長女は涙ぐみ、裁判長の判断で公判が30分近く休廷となった。

 石橋被告は目線を下に向けながら表情を変えることなく長女の証言を聞いていたが、遺族らを直視することはなかった。

 長女は両親の死を知った瞬間を「もう会えないと思って、悲しくなった」と振り返り、石橋被告に対して「注意しただけでここまで怒るのは不思議だし、もうしないでほしい」とも主張した。

 公判には、京都府亀岡市で2012年4月、無免許の未成年が運転する軽自動車による事故で妊娠7カ月だった長女=当時(26)=を亡くした中江美則さん(55)が傍聴に訪れた。

 亀岡市の事故は「加害者が少年ということもあって、裁判も粛々と終わらされた」という中江さん。石橋被告には「本当に申し訳ないと思うなら謝罪してもらわないと困りますね。この場面でしかできないんですよ」と怒りをあらわにした。

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