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【有本香の以毒制毒】「譲位」「日露」は日本の“力”取り戻すカギ 中国や朝鮮半島への牽制にも (1/2ページ)

 平成31(2019)年、日本国民の一人として、最も注目することといえば、やはり天皇陛下のご譲位、新天皇のご即位である。

 皇太子殿下、雅子妃殿下は昭和30年代のお生まれ。たまさか筆者は同世代である。同時代を生きてこられた方が代を継がれる、貴重な御代の変わり目に立ち、来し方を振り返る。こんな体験ができるのは、日本という世界に類を見ない国に生まれた者の特権である。

 ご譲位と新天皇ご即位の儀式、行事については、安倍晋三政権の下で慎重に計画されてきたと拝察する。その過程で皇族方のご希望もあり、「簡素化」が度々ニュースとなった。この種の報道に接するたび、皇室の方々の清貧さに驚くとともに、古代の仁徳天皇の「民の竈(かまど)」のエピソードを思い出す。

 仁徳天皇がある日、家々の竈から立ち上る煙が少ない様子をごらんになり、民の窮乏を知って税の取り立てを数年間留保した逸話である。帝ご自身も倹約に努め、数年がたって民が潤ったころには、皇居は雨漏りがひどい状態となっていた。すると民の方が「ぜひ、普請をさせてほしい」と押しかけ、修繕したという素敵な話である。

 この故事を思い、かつて皇居に押しかけた民の末裔(まつえい)の一人としてあえて申し上げるなら、ご譲位、ご即位の祭事、お祝いの行事に際しては、簡素簡素とばかり言わず、日本国として、できる限り丁寧に、格式を重んじて執り行っていただきたい。

 国内のお祝い事とともに、筆者が注目する対外的な事柄といえば、ロシアとの平和条約締結である。この件、安倍首相はかねてから積極的に取り組むと明言しているし、クセ球ではあるが、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領もメッセージを投げている。

 おそらく、歯舞・色丹の「二島返還」にプラス、国後、択捉への日本人と日本企業の自由渡航・経済活動を可能とする-というあたりで決着するのではないか。日露両国で反発の声も上がるだろうが、筆者はこれなら支持したい。

 終戦直前、当時のソ連が不可侵条約を破って参戦し、多くの日本人が犠牲となり北方領土は奪われ、60万人以上が極寒のシベリアで奴隷労働をさせられた。この非道を感情的には許すことはできない。

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