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到底受け入れられぬ韓国の“偏向”史観 「日本統治時代は不法」と復讐

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 韓国では11日にもソウル高裁が、戦時労働者(いわゆる徴用工)が日立造船を相手取った控訴審で損害賠償を命ずる判決を出した。最高裁でも同様の判決が予想される。

 韓国最高裁はすでに昨年、新日鉄住金、三菱重工を相手取った訴訟で損害賠償を命ずる判決を確定させている。今月18、23、30日には不二越を相手取った控訴審判決が予定されている。

 韓国政府は273社を「戦犯企業」としてリストアップし、70社が訴えられている。

 これまで日本の財界は、日韓の歴史認識をめぐる問題では「人ごと視」してきた。慰安婦、竹島、靖国神社、歴史教科書の問題では、日本側に譲歩を求めてきた。が、今回は違う。当事者中の当事者なのだ。譲歩は不要で有害でもある。1社もビタ一文払ってはならない。

 一連の判決の背景には、日本統治時代への「狂気の懲罰」の感情がある。それは北朝鮮にも共有されている。

 新日鉄住金への賠償を命じた最高裁判決が出された後の昨年11月、北朝鮮から訪韓中の李種革(リ・ジョンヒョク)朝鮮アジア太平洋平和委員会副委員長は「日本当局は、過去、朝鮮人民に対し犯した日帝(日本帝国主義)の罪を絶対に許すまいという、北と南の決然たる意志を直視すべきだ」とあいさつした。

 準備された原稿を無視した内容だった。「罪を絶対に許すまい」との民族を挙げた感情は今後、強くなることはあっても弱まることはない。

 間もなく迎える3月1日は歴史的な日付だ。ちょうど100年前の1919年3月1日、日本統治時代の最大の抗日運動「3・1運動」が行われた。そして、この運動を機に生まれたのが「大韓民国臨時政府」だ。

 現在の韓国憲法の前文は「悠久な歴史と伝統に輝く我が大韓民国は、3・1運動で打ち立てられた大韓民国臨時政府の法的正統性…を継承し」と書き出している。

 韓国の公定史観では、日本統治時代の正統政権は「大韓民国臨時政府」であり、日本統治時代の大日本帝国による統治は偽物の政権による「不法」な侵略ということになる。その「不法」な統治時代における不法行為責任を日本企業に問うているのが一連の訴訟ということなのだ。

 「大韓民国臨時政府」は41年12月10日に対日宣戦布告し、連合国とともに戦って勝利して独立を勝ち得たとするのが韓国の公定史観でもある。

 到底受け入れることができない内容だが、大半の韓国国民は本気で信じている。韓国が「大韓民国臨時政府」の後継たる「大韓民国」である限り、彼らの中では日本統治時代は「不法」であり続ける。今、その“復讐劇”が行われているのだ。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士後期課程退学。専攻は憲法学、思想史。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。法制審議会民法(相続関係)部会委員も務めた。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)など多数。

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