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“万博で活性化”は価値観が古い 日本はすでに“成熟”した国家

 大阪では今年6月に20カ国・地域(G20)首脳会議が行われ、2025年には大阪万博が開催される。とくに万博は地元の期待値は高いそうだけど、実際どんな結果になるんだろうね。

 読者の方々の中には、1970年の大阪万博が思い出深いという人も多いだろう。岡本太郎さんの「太陽の塔」とか、「月の石」とかね。ボクも東京から車で通ったよ。あのころは高度経済成長を経て、日本がどんどん発展しているのをみんなが実感できた時代だから、ワクワクしながら見ることができたんだ。

 でも現在の大阪でやって、ワクワクする人たちがどれだけいるだろうか。そもそも、どれだけの経済効果があるの? 大規模な開発が地元に恩恵をもたらしたとしても、莫大な運営費や維持費がかかっていくわけでしょ。

 カジノなどを含む統合型リゾート(IR)施設も建設されることだろう。でも、ボクはカジノの経済効果についても懐疑的なんだ。ボク自身が積極的にギャンブルを楽しもうと思わないのもあるんだけど、すでに日常的に楽しめる賭け事が多く存在している日本に新しいカジノができたって、どれだけの人が訪れるだろう。

 そもそも大阪は弁護士でタレントとしても活動していた橋下徹さんが府知事に就任したころから、ずっと財政の健全化や無駄の削減に取り組んできたはずだ。それがここにきて、ものすごく経費がかかりそうな施策に取り組まなきゃいけなくなっている。何だか真逆の方向に進んでいる印象があるよ。

 ただ大阪の人は「もうかりまっか」精神で派手好きだから、こうした分かりやすいイベントの方がうれしいのかもね。同じく派手好きな中国人観光客が多く押し寄せる土地柄だし。

 ボクの結論としては、万博は日本よりもフィリピンやインドネシアといったエネルギッシュに開発が進んでいる国で行われた方がいい。つまり、開催をきっかけに飛躍を目指そうとしている場所でやるからこそ、価値があるんじゃないかと思うんだ。日本はすでに成熟した国家になっていて、こうした時代は、もうとっくに過ぎているよ。

 近年では名古屋で「愛・地球博」が開催されたけど、あれだって大して盛り上がった印象がない。「成功した」といえるものだったのか疑問だよ。

 もはや万博に活性化を期待するのは価値観が古くなっている証拠なのかもしれないね。

 ■高須克弥(たかす・かつや) 美容外科医で医学博士。美容外科「高須クリニック」院長。愛知県出身。日本に「脂肪吸引手術」を普及させた先駆者で、「Yes、高須クリニック」のCMフレーズでもおなじみ。芸能界、財界、政界と幅広い人脈を持つ。著書多数、最新刊は「大炎上」(扶桑社新書)。

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