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厚労省不正調査、7割が身内のみの聴取 同席の女性官房長にも注目

 厚生労働省の「毎月勤労統計」をめぐる不正調査問題で、また同省の異常さが明らかになった。厚労省が聴取対象とした同省職員や元職員の約7割が、身内のみの聴取だったのだ。「お手盛り」「客観性なし」との批判を受けて、外部有識者でつくる特別監察委員会は調査を全面的にやり直す。韓国駆逐艦のレーダー照射問題ではほぼ沈黙していた野党も、通常国会で攻勢をかける構えだ。

 「大変遺憾。国会などで誠実に説明させていただきたい」

 根本匠厚労相は29日の記者会見で、こう陳謝した。「薬害エイズ事件」や「消えた年金問題」を引き起こしながら、こんなお粗末な対応をしている厚労省への不信感が高まった。

 同省はこれまで、監察委による調査について、「部局長級、課室長級計20人は外部有識者が聴取した」と説明していたが、根本氏は29日の会見で、半数近い8人は身内の職員だけで行っていたと訂正した。今月16日の監察委発足後も、同省職員だけで聴取を実施することもあったという。

 これでは、聴取の公平性・信頼性が根本から揺らぐ。

 国会では30日午後、安倍首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党の代表質問が、衆院本会議で始まる。立憲民主党の枝野幸男代表は、政府の統計と厚労省への信頼を取り戻すためには、対応が後手に回っている根本氏の罷免が不可欠と強調。不正確な統計を基にした2019年度予算案の審議入りには応じられないと主張する。

 枝野氏に続き、自民党の二階俊博幹事長、国民民主党の玉木雄一郎代表も質問に立つ。

 こうしたなか、監察委の聴取に同席した、定塚(じょうづか)由美子官房長が注目されている。

 定塚氏は1984年に旧労働省に入省。厚労省雇用均等・児童家庭局総務課長や、内閣人事局内閣審議官、厚労省社会・援護局長などを歴任し、昨年7月から現職に就任した。

 安倍政権の看板政策である、女性活躍推進やワークライフ・バランス分野を担当し、働き方改革などの施策の中枢を担っていたとみられる。

 内閣審議官時代には、内閣人事局の「国家公務員女性幹部職員からのメッセージ」で、《職場にいる時間は効率よく仕事をすることにより削れるだけ削って、その上で必要なサポート(中略)を手配するというマネジメント能力が問われているのだと思いました》と語っている。

 同省は“削るところ”が間違っていたのかもしれない。

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