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「未来志向」「都市力向上」の都19年度予算 災害・防災対策、五輪開催準備の総仕上げ

 「三寒四温」を論じるには少々、早い気もするが、日替わりの気温に身体を合わせるのもひと苦労だ。インフルエンザにもお気を付けいただきたい。

 この時期は国会と同様、地方議会でも来年度予算の審議が始まる季節だ。今回、編成した東京都の2019年度予算案は「未来へ紡ぐ」に力点を置きつつ、気候変動や災害に対する「都市力」を高める取り組みを重視した。

 災害続きだった昨年、東京都では緊急総点検を実施し、災害拠点病院における浸水対策や防災情報のワンストップ化、都民や外国人への情報発信の強化、避難所の快適性向上などの方向性を打ち出した。

 その一例が、新たな調整池整備の検討だ。現在、都では1時間当たり、区部で最大75ミリ、多摩地域で最大65ミリの降雨に対応する地下調節地や分水路を整備している。

 未曽有の災害をにらみつつ、石神井川、野川など8つの河川で新たな調節地の整備を検討していく。計約450ヘクタール、約3万1500棟の浸水被害軽減を想定してのことだ。

 防災対策には、一人一人の都民が生命や安全を守るための知識や情報を、あらかじめ備えておくことも重要である。

 自らの環境や地域の特性に合った避難行動をとれるような「マイ・タイムライン」の作成支援も進める。スマートフォンやパソコンで入力できる「作成フォーム」を構築し、区市町村と連携させる。

 大規模災害発生時に、その実態をいち早く把握し、安全確保や復旧に迅速につなげる態勢も強化する。

 「即応対処部隊」を創設し、あらゆる地形で活動できる車やドローンを活用する。

 被災の実態を把握し、活動拠点を形成する「即応情報隊」と、エアボートなどにより、救助活動の中核を担う「即応救助隊」とが先行し、これまで以上にスピーディーな安全確保を担う。

 来年度予算案には、1年半後に迫る2020年東京五輪・パラリンピックに向けた「開催準備の総仕上げ」の意味合いもある。今後の財政を確保するため、将来への投資的予算も盛り込んだ。

 一方、都債残高は7年連続での減少に努め、「財政の健全性」も確保した。

 ちなみに1人当たりの起債残高は、この20年間で国が約3倍にふくれたのに対し、都は約4割、削減できた。過去最高の1200件超を事業評価し、900億円の財源確保にもつなげた。無駄な予算は見直し、機能性を重視した。

 いよいよ、今春には改元を迎える。日本が今後も輝き続けるために、また、未来の子供たちが「日本に、そして、首都・東京に生まれて良かった」と思えるように、あくまでも「未来志向」で2019年度を迎えたい。(小池百合子・東京都知事)

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