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国公立大志願者数ランク 21年から入試が変わる不安から安全志向強まる

 来週の月曜日から国公立大の前期試験が始まる。そこで、今週は今年の国公立大志願者数ランクを紹介したい。

 文科省の発表によると、今年の国公立大志願者数(2月6日現在)は44万2378人。昨年同時期と比べて0・6%減で昨年並みに落ち着いた。大手予備校などによると、5教科7科目の平均点は文系、理系とも10点以上アップしている。受験生は強気に出願してもいいはずだが、志願者は伸びなかった。代々木ゼミナール教育総合研究所主幹研究員の坂口幸世氏は「2015年から、まず数学と理科が新課程に替わり、それによってセンター試験に基礎理科の科目が加わり、負担が大きくなってから国立大は徐々に志願者が減っています。今年の入試では国立大が減って、公立大は増えていますが、入りやすい公立大が狙われて志願者が増えたのではないでしょうか」という。国立大の2%減に対して、公立大は2・7%増だ。今年から公立小松大、公立諏訪東京理科大がセンター試験に参加して、募集枠は広がったこともあるとみられる。

 志願者数トップは4年連続で千葉大だ。2位は昨年より志願者が増えた北海道大で、この2校が志願者1万人超えだ。3位は神戸大、4位は東大、5位は首都大東京の順だった。坂口さんは「千葉大、北海道大、神戸大はいずれも後期試験の定員も多く、後期を実施しない東大、大阪大、法学部20人しか後期の募集枠がない京大などの併願先として狙われているのでしょう。後期はランクを下げて受験する傾向が強いので、合格が期待できることと大学の評価も高いことから志願者が多いとみられます」という。

 2021年入試からセンター試験の代わりに大学入学共通テストが実施され、入試が変わる。過去問もないことから、不安に感じている受験生は多い。来年も浪人すると入試が変わる不安から、安全志向が強まるとみられている。坂口さんは「来年、再来年と国公立大だけでなく私立大入試が混乱しそうなので、慎重な出願になったこともあるのではないか」という。今年中に合格を決めておきたい、と考える受験生が多かったようだ。

 ■安田賢治(やすだ・けんじ) 大学通信の情報調査・編集部ゼネラルマネジャー。1956年兵庫県生まれ。灘中高、早稲田大卒業後、大学通信入社。中高・大学受験の案内書・情報誌の編集責任者として大学合格や就職情報を発信。私立学校のコンサルティングにも協力。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版)など。

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