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赤のみ連続23回! 天才ディーラーの“神業”

★大人が少年に返る場所(3)

 話は前回の続きである。2000年9月、ぼくが遊んでいたベラージオのルーレットでは、魔術師のようなディーラーがまさかの出目を連発していた。テーブルにやってきてから、投げる玉が次々と赤に落ち、あれよあれよという間に23回も連続した【図1】。

 その後黒を1回挟んで再び赤が5回連続し、最後にもう一度黒を出したところで彼は終了。30回のゲームで赤を合計28回出し、彼は交代した。決してイカサマやインチキが行われたのではない。テーブルや回転盤にはタネや仕掛けは絶対になく(そんなものがあれば営業権剥奪となる)、ディーラーが投げた玉が実際に落ちたものである。

 ■ディーラーは本当に狙った数字に玉を落とせるのではないか?

 前回のコラムでは、ゲームの前半でディーラーが回転盤の特定のエリアにばかり集中して玉を落とした話をしたが、その後も続きがあった。

 【図1】の青く囲んだ部分を見てほしい。「14」と「19」がセットで出た箇所が3つある。「0」から「36」まで数字のうち、1つの数字が出る確率は38分の1。それが2度も3度も繰り返されるのは確率的にも低い。

 回転盤の同じエリアに玉が集中して落ちるというのならまだわかる。回転するスピードが同じで投げるタイミングも同じなら、近い場所に玉が落ちてもさほど不思議はないからだ。しかし「14」と「19」となれば話は別だ。2つの数字は回転盤で90度ほど離れた場所に位置しているからだ【図2】。

 マンガでもない限り、ディーラーが玉を完全にコントロールすることは無理なので、この結果は間違いなく偶然の力を借りたものだ。しかし、そうだとしても、偶然だけでこんなことが起きないことは誰だってわかるはず。

 ぼくは出目を常に紙に記録するのでこの結果に気づき、「14」とセットで出た「19」を待ちかまえて仕留めたが、他のお客さんは無理だった。なぜならみんな結果を紙に書かず、電光掲示板を見ていたからだ。ルーレットの掲示板は過去10回程度しか表示されないため、こんなことが起きているとは気づかなかったのだ。

 ■カジノは競馬に負けない頭脳ゲーム

 日本の代表的ギャンブルといえば競馬だが、昨年行われた「平成最後」の有馬記念では、名前に「最後の1枚(=ラストワンピース)」という意味を含む「ブラストワンピース」が勝つという、実に遊び心あるサービス(?)が行われた。同じような知的な楽しみがカジノでも提供されていると考えることに、さほど無理はない。天才ディーラーの技はまだまだ終わらなかった。(作家・松井政就、つづく)

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