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2019年入試で人気の学部系統ランク 就職改善で“文高理低”続く

 今週は、2019年入試で人気になった学部系統ランクを紹介したい。現段階で大手私立110大学の志願者が1万人を超えている系統で、昨年を100とした指数でランクした。

 学部人気は、世相を反映している。高校の進路指導教諭は「生徒だけでなく、保護者も就職を考えながら、大学・学部を選ぶ傾向が強くなっています。不況の時には看護やリハビリテーションなど、国家資格と結びついた学部の人気が高くなります」という。文系学部卒業生の就職が改善され、15年から文系人気が高く理系人気が低い“文高理低”に変わり、今も続いている。

 今年のトップは国際系で128。昨年も人気だったが、さらに伸びた。塾の講師は「高校生はグローバル化時代到来を、自分なりにしっかり受け止めています。今後、ますます外国人と交流していかないといけないと感じており、英語を身につけたいと考えています」という。

 2位に入ったのが情報・メディア系。メディア学部というのは、聞き慣れないかもしれない。今はカタカナ学部があふれている。平成元年の89年には、学部は85種類しかなかったが、今は500以上に増えている。中でもカタカナが入る学部が増えた。91年に芝浦工業大がシステム工学部(現・システム理工学部)を新設したのが始まりだ。今では国公私150校以上にカタカナを含んだ学部が設置されている。この系統が人気なのは、やはり、これからAIやビッグデータが活用される世の中の動きと無縁ではない。

 6位に理工系、7位に生命科学系と理系学部の人気が復活していることが読み取れる。ただ、理系でも人気が低調なのが医、薬、看護などの医療系だ。医学部は難しくなり過ぎたことと、昨年の不適切入試も影響している。

 一方、3位の心理、4位に人間・人間科学、5位の経営など、文系学部の人気は根強い。ただ、昨年まで人気だった経済学部が人気を落としている。これまでの文系人気で志願者が増え、難化したことで敬遠された。社会科学系では経営に次ぐのが8位に入った法学部だ。このところ、人気がなかったために、逆に狙われたとみられる。

 ■安田賢治(やすだ・けんじ) 大学通信の情報調査・編集部ゼネラルマネジャー。1956年兵庫県生まれ。灘中高、早稲田大卒業後、大学通信入社。中高・大学受験の案内書・情報誌の編集責任者として大学合格や就職情報を発信。私立学校のコンサルティングにも協力。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版)など。

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