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“安保のプロ”岩屋防衛相の決意「日米同盟の発信力をもっと強く」

 先週半ば、参院予算委員会の与野党攻防の真っただ中に、岩屋毅防衛相から話を聞く機会があった。

 オフレコ昼食懇談なので、その内容を明かすことはルール違反であり、つまびらかにできない。

 それでも、安倍晋三内閣の防衛相としての「基本的立ち位置」について語ってくれたことは、小欄で紹介しても寛容してくれるはずだ。

 自ら「安保族」と呼ぶように岩屋氏は安全保障政策のプロ中のプロである。早稲田大学雄弁会出身で、極めて弁が立つ政治家(衆院当選8回)だ。

 「安保族議員として長く防衛問題に関わってきたが、実際に大臣になってみて、初めて知ったことや、分かったことが少なくない」と、正直ベースで語ってくれた。

 おおむね、次のような内容であった。

 (1)2012年12月の第2次安倍内閣発足後、それまでの形式的なものでなく文字通りの「国家安全保障会議」(首相、外相、防衛相、官房長官、そして副総理・財務相)が機能するようになった。そこでは「厳秘」の資料・情報を基に本格的な論議を行う。

 (2)14年1月、同会議事務局として国家安全保障局(NSS)を内閣官房に設置して谷内正太郎元外務事務次官を初代局長に起用。NSSが米大統領府の国家安全保障会議(NSC)をカウンターパートに緊密な関係を確立、日米同盟の基盤となった。

 こうして、翌15年9月、「集団的自衛権行使容認」を法制化した安全保障法制が成立したのだ。

 岩屋氏は言う。

 「昨年末に閣議決定した『新たな防衛計画大綱』と『中期防衛力整備計画』とは、防衛政策を中心とした国家安全保障の基本方針を示したもの」としたうえで、次のように続けた。

 「防衛装備品取得や自衛隊の運用体制確立は、中長期的見通しに立って行うことが必要との観点から防衛の基本方針、防衛力の役割、自衛隊の具体的な体制の目標水準を示したものが大綱です」

 さらに中期防について、「防衛力の在り方と保有すべき防衛力の水準を規定して向こう5カ年の経費の総額と主要整備の数量を明示したもの」と述べた。

 「防衛体制の強化」という総論に異論はないが、陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)や、最新ステルス戦闘機「F-35A」導入など防衛予算が巨額に過ぎるのでは? と尋ねた。

 「米朝首脳会談破談後、北朝鮮が東倉里(トンチャンリ)のミサイル発射場で復旧に動くと報じられるなど朝鮮半島情勢は予断を許しません」と、かわされてしまった。ただ、最後に「日米同盟の発信力をもっと強くしたいな」と漏らしたことが、今も頭の片隅に残っている。(ジャーナリスト・歳川隆雄)

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