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米朝“口撃激化”で核再開か 金正恩氏は近く声明発表、仲介役自任の韓国・文政権にも動揺走る (1/2ページ)

 北朝鮮が「恫喝(どうかつ)外交」に戻った。崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が15日、首都・平壌(ピョンヤン)で記者会見し、2月末の米朝首脳会談の決裂を受けて「非核化交渉の中断」を警告したのだ。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が近く声明を発表するといい、世界を脅迫する「核・ミサイルの再開発」に踏み切る可能性もチラつかせた。米国は対話維持の姿勢を示しているが、世界最強の米軍はすでに警戒態勢を敷いている。一方、「米朝の仲介役」を自任していた韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は大いに動揺している。朝鮮半島情勢が再び緊迫しそうだ。

 「われわれは、いかなるかたちでも、米国の要求には譲歩するつもりはない。強盗のような米国の姿勢は、状況を危険にさらすだけだ。このような交渉には関わりたくはない」

 崔氏は15日、AP通信やロシア・タス通信など、一部の海外メディアを前にした平壌での緊急記者会見でこう語り、米国との非核化交渉の継続に否定的な姿勢を鮮明にした。

 2月末、ベトナムの首都ハノイで行われた米朝首脳会談は決裂した。ドナルド・トランプ大統領が、北朝鮮の「見せかけの非核化」を見破り、「OK、終わりだ。われわれは帰る!」と言って席を立ったのだ。

 崔氏は会見で、この責任はあくまで米国にあるとし、マイク・ポンペオ国務長官や、ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が「敵対的で不信感を招いた」(崔氏)ことが、両国首脳の交渉を「妨害した」とも言い放った。

 北朝鮮は、2017年11月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を最後に、表向きにはミサイル発射を封印している。

 だが、崔氏は「米朝再会談の前に、何千人もの軍関係者が核計画を放棄しないよう求める嘆願書を金委員長に送った」「核実験や弾道ミサイルの発射実験を続けるかどうかは、全面的に金委員長次第だ。近く、決定が出るだろう」などと明かした。

 北朝鮮高官が会見の場で、最高指導者である正恩氏の公式声明を予告発表したのは異例中の異例。北朝鮮内部の強硬論に押されるかたちで、「非核化交渉の中断」や「核・ミサイルの再開発」というカードで世界を恫喝し、米国からの新たな譲歩を引き出そうとしたとみられる。

 ポンペオ国務長官は同日、国務省で記者会見し、「正恩氏はハノイで『核・ミサイル実験は再開しない』と約束した。われわれは北朝鮮側と対話と交渉を継続できるとの望みを抱いている」と、まるで北朝鮮をなだめるように述べた。

 北朝鮮は国際社会をあざむき、米国との緊張状態をつくり出す「瀬戸際外交」に出てきている。昨年9月に「廃棄」を約束したはずの北西部・東倉里(トンチャンリ)にあるミサイル試験場を、米朝首脳会談前から再建し始めていたとされる。

 こうした裏切りを米国が黙って見過ごすはずがない。米朝決裂の一因とみられている。

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