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ドナルド・キーン先生ご逝去で考えた…日米同盟の「絆」と「心残り」

 2月24日、日本文学と日本文化研究の第一人者である、米コロンビア大学名誉教授、ドナルド・キーン先生が亡くなられた。享年96。

 大学院で法律と経営学を学ぶ前、私は大学で「日本語と日本文学」および「アジア関係論」を専攻した。大学生の私は、キーン先生が書かれた日本文化に関する考察や、先生が翻訳された書籍のおかげで、日本に対する興味と理解、尊敬と愛情を一段と深められた。小説や戯曲だけでなく万葉集の和歌や松尾芭蕉の俳句など、困難な翻訳にも取り組まれたことが印象的だった。

 キーン先生に直接お会いできたのは一度きりだった。だが、私にとっては永遠の師匠であり恩人である。「日米の懸け橋」として活躍された、最も思い出深い先生のご逝去には喪失感が大きい。この場を借りて感謝の意を表すとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

 日米両国を表面的に比較すると、天皇陛下や皇室のご存在や歴史の長さ、言語や人種構成の違いだけでなく、宗教、文化、伝統、国民性など、共通点がほとんどない印象を受ける。そして、何より74年前の今ごろは、激しく戦う最大の敵同士だった。

 だが、日米両国には、「ウソや卑怯(ひきょう)な行動は恥」という共通の常識がある。富や名声を得るよりも、善良であることに価値観を感じる純粋さも残っている。

 近年、中華人民共和国(PRC)と韓国、北朝鮮の異常性が急加速した。今後の米国にとって、東アジアのパートナーは、日本と、「日本精神(リップンチェンシン)」が根付いた台湾だけである。

 後世の創作という説もあるが、米初代大統領、ジョージ・ワシントンは少年時代、桜の木を切ったことを父親に正直に告白したところ、父親はワシントンを叱ることなく、その正直さを誉めたという有名な逸話がある。

 日本ではGHQ(連合国軍総司令部)が禁じた教育科目「修身」で、ワシントンの桜の話を教えていたそうだ。後に、修身の教科書を参考にした本が米国で大ベストセラーになったのは皮肉だ。

 先の中韓朝3国は「正直者がバカを見る国」だ。儒教の道徳や倫理は、他者の批判に利用するものであって、自らを律したり、高めるためのものではない。要するに、日米とは価値観が根本から違う。

 残念ながら、日本人にも、「ウソつき」や「卑怯者」「恥知らず」が存在する。特に、左派メディアや無責任野党の政治家など、「WGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)」で愛国心を破壊された人の中に多い印象がある。

 GHQの日本語通訳だったキーン先生にとって、彼らの存在は一番の心残りだったかもしれない。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。

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