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かつては韓国をまともな国と見ていなかった… 「嫌韓」から「親韓」に豹変した共産党

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 変われば変わるものだ。かつて共産党は、韓国をまともな国とは見なしていなかった。韓国という表記をする場合、カギ括弧を付けて「韓国」としていた。

 それがいまや、共産党議員は日韓議員連盟に加入し、志位和夫委員長は何度も韓国を訪問している。その都度、自民党や安倍晋三政権、戦前の日本を批判し、韓国の人たちに受けているそうだ。志位氏の著作が3冊も韓国で出版されている。

 共産党が日韓関係で行っている対応の基本は、日本政府の対応を“これでは駄目”と言い続けることのようだ。

 昨年11月の夕刊フジ連載『共産党研究』に、私は「韓国の徴用工判決に“賛同”の浅慮」という一文を書いた。だが、共産党はその後も同様の主張を行い続けている。

 その最大の論拠としているのが、「国家間の請求権問題が解決しても、個人の請求権を消滅させることはない」という政府見解である。だが、これをもって“賛同”の論拠にはならないことを同党は分かっていないようだ。

 確かに、第一次世界大戦の戦後処理の中で、個人的な補償措置がその者が所属する国家によって行われるという国際慣例が定着し、第二次世界大戦後にも引き継がれてきた。それは今日では国際常識になっている。だが、個人補償を行うのは、その個人が国籍を有し、所属する自国政府というのも、また国際的な慣例なのである。

 なぜそうなったのか。

 第1は、自国政府こそが円滑かつ的確に個人を把握し、補償を行い得る条件があること。

 第2は、相手国側に対して、個人がバラバラで「損失の補償」を請求し、裁判を起こしていくような事態になれば、相互の国民感情を悪化させ、新たな緊張を生み出すことになるからである。

 現に、次から次へと新たな裁判が提起され、日本国民の「嫌韓感情」は、かつてなく高まっている。ましてや1965年の日韓請求権協定によって、「完全かつ最終的に解決されたことを確認」している。

 2005年に公開された日韓協定締結当時の韓国外交文書でも、個人に対する補償義務は「韓国政府が負う」と韓国側が明言していた。とっくに問題は解決していたのである。

 これを蒸し返して、国際間の約束を破り、日韓間の法的基盤まで壊そうとしているのが文在寅(ムン・ジェイン)政権なのである。

 ところが、同様の立場に立って、文政権への批判は一切せず、ひたすら安倍政権を批判しているのが共産党である。

 共産党の立場は、“これでは駄目”と言い続けて日韓関係を壊している文政権と同じなのである。

 ■筆坂秀世(ふでさか・ひでよ) 1948年、兵庫県生まれ。高校卒業後、三和銀行に入行。18歳で日本共産党に入党。25歳で銀行を退職し、専従活動家となる。議員秘書を経て、1995年に参院議員に初当選。共産党のナンバー4の政策委員長を務める。2003年に議員辞職し、05年に離党。評論・言論活動に入る。著書に『日本共産党と中韓』(ワニブックスPLUS新書)、『野党という病い』(イースト新書)など。

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