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魅せる!トップスターの常設ステージ セリーヌ・ディオンのロングランはフィナーレへ

★IRのエンタメ力が待ち切れない!(2)

 “カジノの街”でしかなかったラスベガスが、ライブ・エンターテインメントと融合したのは1969年だといわれる。ロックンロールで多くの若者を熱狂させたエルヴィス・プレスリー(当時34歳)がラスベガスの「インターナショナル・ホテル」と専属契約を結び、定期公演をスタートさせたのだ。映画『ラスベガス万才』のヒットが64年。エルヴィスは60年代初頭からラスベガスでのコンサートを行っていたが、長期にわたる定期公演は初めてのケース。これによりラスベガスでの観客動員記録と入場料収入記録を一気に破っていった。

 常設公演(レジデントショー)の強みは、オーケストラを含めて大人数のメンバーをそろえられること。大がかりな舞台装置の効果が加わり、迫力あるステージを展開することができる。さらに“専属”(EXCLUSIVE)という希少価値が加わり、ファンの心をくすぐる。

 超トップスターの囲い込みはエルヴィスに続いた。先にフランク・シナトラは自らが所有していたカジノホテル「サンズ」を中心にコンサートを行っており、70年代半ばからは「シーザーズ・パレス」での定期公演をスタートした。また、82年には「ゴールデンナゲット」と3年間1600万ドルという当時としては破格の専属契約を結んで話題を集めている。

 以降、世界中のトップチャート・アーティストが“エンターテインメントの都”ラスベガスで、ここ一番のステージを演じるようになった。

 “ヘッドライナー”と呼ばれる人気歌手やエンターテイナーによるステージは、単発のものから数日間の公演、そしてロングランショーと形はさまざま。なかでも近年、変わらぬ人気を集めてきたのが、シーザーズ・パレスの専用劇場「コロセウム」で行われる歌姫セリーヌ・ディオンのステージだ。2003年に「A NEW DAY」と銘打ってスタートしたライブはすでに通算公演1100回を達成。のべ500万人近い観客を動員している。

 セリーヌは1997年公開の映画『タイタニック』の主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」で大ヒットを飛ばし、その人気も絶頂に。ただ、夫でマネジャーでもあったルネ・アンジェリルが、がんを患っていたため、「家族との時間に専念すること」を第一に、ツアーなどの活動を一時は休止していた。それでもラスベガスの1つの劇場を拠点にしたライブなら、家族と離れずにいられる-こうしてファンにとってもうれしい復帰がかなったのだ。

 残念ながら、夫のルネは2016年1月に死去。それを乗り越えたセリーヌはコロセウムのステージで感動の歌声を響かせてきたが、この6月8日の公演で15年以上に及んだロングランもフィナーレを迎えることが発表されている。ちなみに最終日のステージ最前席は、公式WEBで5525ドル(約61万7千円)の値がついている。

 その場所でしか観ることのできないオンリーワンのステージも、IRがもたらす大きなエンターテインメントのひとつだ。果たして日本版IRにも、そんなスペシャルな劇場が造られるのか。どんなスーパースターが常駐することになるのか。考えただけでワクワクする。 =つづく(ギャンブルライター・片山真)

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