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日本版IRのキラーコンテンツに“食のエンタメ”を!

★IRの“エンタメ力”が待ち切れない!(6)

 かつて「料理の鉄人」という人気テレビ番組があった。毎回違ったテーマ食材を使い、「鉄人」と呼ばれるトップシェフが、さまざまな調理人の挑戦を受けるという内容だ。

 人の五感をくすぐる“美食”ができあがる過程をショーアップして見せれば、誰だって完成品や勝敗の行方が気になる。“食のエンタメ”は25年以上も前から提供されていたのだ。この日本発祥のプログラムは海外に輸出され、「アイアン・シェフ・アメリカ」などの現地版を生んでいる。

 以降、“セレブリティ・シェフ”とも表現される有名シェフをフィーチャーした高級レストランが、世界的に広まるようになった。人気シェフの料理や調理パフォーマンスを呼びものに、各地からの客を集めている。

 ラスベガスのシーザーズパレスに昨年1月オープンした「ヘルズ・キッチン」は、新たなダイニング経験を作り出した。FOXチャンネルの人気料理番組に出演するカリスマシェフ、ゴードン・ラムゼイ氏を招き、番組のスタジオにいるような感覚で料理を味わえることをコンセプトにしている。

 俳優のロバート・デ・ニーロらが出資していることで知られるレストラン「NOBU」を擁するノブ・ホテルは、シーザーズと提携してラスベガスに開業、今年で7年目を迎えた。こちらのメインシェフはその名のとおり、“ノブ”こと松久信幸氏だ。いまや、レストランを切り札に、ホテルが集客アップをもくろむ時代になっている。

 2枚目の写真は、マカオの新ホテル「パリジャン・マカオ」のメインダイニングのサインボード。まるでカンフー映画を思わせるポスターに、「十二金厨」と題して自慢のシェフ陣にスポットライトを当てている。ホームページにはプロモーションビデオまであるほどだ。

 食への飽くなき追求は、国や人種を問わない。おいしいものを、しかも楽しみながら食べることができれば言うことなし。カジノホテルによっては、ハイローラー(高額の賭け金で勝負する客)向けのレストランを設けたり、有名シェフによるプライベート・ディナーをセットアップすることもあると聞く。こういう上客は、お金で買えないような激レア体験を求めるもの。そこを刺激する戦略である。

 

 “食”こそ、わが国が最も得意にするコンテンツの一つであることは間違いない。

 その安全性や清潔度は世界的に定評があるし、集まってくる素材の質も素晴らしい。世界のグルメがこれだけ楽しめる国はないのでは-。オリジナルの料理として、目でも楽しめる和食があり、SUSHI、SAKE、そしてWAGYUといったブランドも豊富。そんなハイレベルの食体験を支えるのが上質な接客=おもてなし、である。

 これらをもう一歩踏み込んだ演出でエンタメにまで押し上げることができればシメたもの。日本版IRのキラーコンテンツに、食のエンタメがグンと浮上してくれば面白い。=続く (ギャンブルライター・片山真)

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