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女性より3164万人多い…中国の男性人口 高額結納圧力で「草食化」は必至!?

 少し前の話になるが、今年1月21日、国家統計局は、中国の人口が14億人に迫っていると発表した。

 正確には2018年末の段階で、人口で13億9538万人(台湾、香港、マカオを除く)になったという。昨年末からは530万人の増加である。

 人口のボリュームは相変わらずだが、昨年の出生人口は1523万人。死亡人口は、993万人で、自然増加率は3・81%だったという。

 政府としては農村から都市への人口の移動が堅調である点を強調したかったのかもしれないが、統計の中でメディアの注目を集めたのは、やはり歪な男女比であった。

 曰く、男性7億1351万人に対して、女性は6億8187万人。男女比は104・64対100で、人口の差は3164万人もあるというのだ。

 このうち適齢期の人口差がどのくらいあるのかは不明だが、1000万人くらいはいると考えられている。

 さて、これだけでも中国の男性が強いプレッシャーの中で生きていることが想像されるのだが、彼らに吹く逆風は、これにとどまらない。

 不動産価格の高騰によって、花嫁を迎える準備ができないという悩みがのしかかる。

 いまの都会では、さすがにそれほど無理な要求はなくなっているが、そもそも嫁を迎えるのに家1軒用意するのは、中国ではごく当たり前のことだった。

 これは大陸だけのことではなく、イギリス式の教育になれた香港でもずっと続いていて、やはり不動産価格の暴騰によって物理的に不可能となっていったのである。

 このうえ、現在では新たな問題が男に重くのしかかる。

 それが結納問題だ。

 結婚をしたいと考える相手の母親から、当然のものとして求められる高額な結納金だ。

 結婚に際して家1軒を用意するというのは、不動産価格の高騰が解決してくれたが、こっちはそうはいかない。用意できなければ、男はメンツを失うのだ。

 その結納金はいったいどれくらい積めば良いのか。

 1月19日に『北京青年報』のウェブ版が載せた記事に紹介されているカップルは、交際歴6年の、どちらかといえば周囲が「もうそろそろ」とやきもきするほどの関係だが、やはり女性の親から高額な結納金を要求されたという。

 その額はなんと20万元(約350万円)。結婚式まですべて含めると、その総額は100万元(約1750万円)にもなるというから恐ろしい。

 本来なら、親たちの世代に考え方を改めてほしいのだが、そうもいかないという。

 そういうわけで今、若者たちの間で流行っているのが「できちゃった婚」だというから悲しい。

 でも、こんなに若い男性をいじめては、いずれ中国で本格的な男子の「草食化」が訪れるに違いない。

 ■富坂聰(とみさか・さとし) 拓殖大学海外事情研究所教授。1964年生まれ。北京大学中文系に留学したのち、週刊誌記者などを経てジャーナリストとして活動。中国の政・官・財界に豊富な人脈を持つ。『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)など著書多数。近著に『中国は腹の底で日本をどう思っているのか』(PHP新書)。

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