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トランプ氏、対北発言変化は『悪の枢軸』への警告か イラン近海に原子力空母派遣 米情報当局関係者「北が『核』を売る危険ある」 (1/2ページ)

 北朝鮮が、国連安全保障理事会決議に違反して弾道ミサイルを続けて発射したことについて、ドナルド・トランプ米大統領は当初、「極めて深刻にみている」と発言しながら、「短距離なので信義違反とはみなさない」と発言を変えた。この背景として、米軍がイラン周辺地域に、原子力空母「エーブラハム・リンカーン」を中心とする空母打撃群などを派遣したことと関係があるという。「悪の枢軸」と呼ばれた北朝鮮とイランの密接な関係と、イランへの核兵器・技術などの流出を阻止する米国の強固な意思とは。ジャーナリストの加賀孝英氏が最新情報に迫った。

 はっきりと言わせてもらう。世界情勢は、われわれの想像以上に、極めて緊迫している。

 ご承知の通り、北朝鮮は4日には東部・虎島(ホド)半島付近から、9日にも北西部・亀城(クソン)から、国連安保理決議違反を承知で、短距離弾道ミサイルを日本海に撃ち込んだ。

 米韓両政府や軍事専門家は、米軍のミサイル防衛網を突破可能とされるロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」のコピー版と分析している。北朝鮮の弾道ミサイル発射は、2017年11月に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」以来のことだ。

 弾道ミサイル発射の背景について、外務省関係者は「金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長によるヤケクソの脅迫だろう。『非核化』も実行しないまま、『早く経済制裁を解除せよ! さもなくば、本気で暴走する!』と米国を揺さぶってきた。このままでは、1000万人以上が餓死して、クーデターが発生しかねない。正恩政権は限界だ」と語る。

 「ふざけるな!」だ。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の仲介もあり、トランプ氏は昨年6月、シンガポールで正恩氏との米朝首脳会談を行い、「北朝鮮の非核化」で合意したが、まったくのウソだった。北朝鮮に「非核化」の意思はなかった。今年2月にベトナムで行った再会談は決裂。トランプ政権は「南北朝鮮にダマされた」と激怒し、北朝鮮と韓国への不信感を強めている。

 こうしたなか、北朝鮮が「瀬戸際外交」に先祖返りした。

 トランプ氏は9日、「われわれは極めて深刻にみている」「(ミサイル発射は)誰もハッピーではない」と、ホワイトハウスで記者団に語り、露骨に顔をこわばらせて、強烈な不快感を示した。

 ところが、トランプ氏は翌10日、政治サイト「ポリティコ」のインタビューで、「(北朝鮮の弾道ミサイルは)短距離なので(正恩氏による)信義違反とはみなさない。ありふれた短距離ミサイルで、ごく普通のものだ」と述べ、問題視しない考えを示した。

 正恩氏への信頼を失ったかという質問にも、トランプ氏は「現時点でそういうことはない」と強調した。

 米国の同盟国である日本も当初、「ミサイル発射は国連安保理決議違反で遺憾だ」と厳重抗議したが、その後は米国と同様のポジションをとっている。

 一体どういうことなのか。

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