zakzak

記事詳細

《zak女の雄叫び お題は「改」》他人事とは思えない交通事故…

 戸外活動中の保育園児らが自動車事故の巻き添えとなる悲劇が相次いでいる。大津市内の交差点で車2台が衝突し、うち1台が園児らの列に突っ込んで2人が死亡した事故は、世間に大きな衝撃を与えた。先日も千葉県市原市の公園に乗用車が突っ込み、砂場で遊んでいた園児をかばった保育士が右足を折る大けがを負った。

 子供を保育園に通わせている親として、とてもひとごととは思えない。保育士さんたちに与えたショックも相当大きかったようだ。大津での事故後、娘が通う保育園でたまたま保護者会があったのだが、事故については園側から言及があり、保育士さんが涙ぐみながら今後の戸外活動について説明していた。出席者の中には(私も含め)涙をぬぐいながら聞いていた保護者もいた。

 保護者会では、現場主任を務める保育士さんが「園としては戸外活動は重要だと考えており、引き続き安全に配慮して継続していきたい」と理解を求めた。保護者からの異論や注文は特になかったが、後日、園から散歩ルートの見直しや交通量・工事個所の点検などを行ったとのお知らせが届いた。園側の心配りに頭が下がる思いだ。

 散歩や外遊びは、子供たちの健康管理や心身の成長にとって重要な意味を持つ。日中に太陽の光を浴び、外で元気に体を動かしておなかをすかせることは、子供の生活リズムを整える上で欠かせない。植物や昆虫との出合い、四季の移り変わりを感じることも大切だし、交通ルールだって実際に外に出て身につけていくものだ。

 ましてや、今回の事故はこれまでの報道を見るかぎり、保育園側に何の落ち度もない。それどころか、自分が娘と外出する際、保育園並みの危険回避策を講じているかといえば、不十分だと反省させられるほどだ。死亡した園児が通っていた「レイモンド淡海(おうみ)保育園」でも、近くても信号機のない交差点は使わない、歩道は点字ブロックの内側を歩くなど、いくつもの安全対策を取っていた。

 怖いのは保育園の戸外活動中だけではない。外出中の親子が犠牲になる事故も相次いでいる。4月、東京・池袋で87歳の男性の車が暴走し、はねられた3歳の女の子と母親が死亡した。今月も愛知県西尾市で2歳の男の子と母親が車にはねられ、意識不明の重体となっていた母親が後に亡くなった。

 こうした事故がひとごとと思えないのは、「幼い子を持つ親」としてだけでなく、「ドライバー」として、そして「ドライバーの高齢の親を持つ子」としても、明日はわが身だと身震いするからだ。

 私自身は上京後、車を運転することはなくなったが、地方に住む両親は日常的に運転している。ともに70歳前後。年齢からして免許の自主返納を検討すべきときにきているかもしれないが、車なしでは生活が成り立たない事情もある。

 中学生の頃、数学の授業で確率を習ったとき、先生が言っていた言葉が忘れられない。「宝くじに当たる確率より交通事故に遭う確率のほうが高いのに、自分は宝くじには当たって事故には遭わないと思っている人がたくさんいる」。確率のテストの結果はさんざんだったが、これだけは今もしっかりと覚えている。

 5月11日から全国で春の交通安全運動が始まった。改めて自分にできる安全対策は何か、じっくり考えてみたい。(蜂)

 子育て中の30代記者。

 【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。5月のお題は「改」です。

アクセスランキング