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「戦争発言」丸山穂高議員の姑息な「生き残り戦略」 (1/2ページ)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々を心理的に分析する。今回は、「戦争」発言で物議を醸している丸山穂高衆院議員を分析。

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 「自分が戦争に行くわけじゃない、戦場に立たされることもない」

 丸山穂高衆院議員(35)の「戦争しないとどうしようもなくないですか」という驚きの発言は、それが前提にあるとしか思えない。

 5月11日、国後島への「ビザなし交流」の訪問団に顧問として参加し、酒に酔って、元島民の訪問団長の大塚小弥太さん(89)に、前述のような発言を繰り返した丸山氏。「戦争なんて言葉は使いたくない」「戦争なんて必要ない」と否定した大塚さんは、戦争によって故郷を奪われた経験を持っていたという。

 人は、自分の安全性が高まったり、安全が確保されていると危険を冒しやすくなる傾向があると言われる。これを「ペルツマン効果」というが、丸山氏の発言はまさに、自分の身の安全が確保されている立場からの発言だろう。

 この発言に非難が集中すると、丸山氏は神妙そうな面持ちで謝罪し、発言を撤回。所属していた日本維新の会に離党届を出すも受理されず、最も重い除名処分となった。松井一郎代表は議員を辞職するよう求めたが、丸山氏は辞職を否定、野党が共同で議員辞職勧告決議案を提出すると聞くや、「言論府が自らの首を絞める行為」と徹底抗戦の構えを見せた。

 20日、ついに野党から議員辞職勧告決議案が提出されると「可決されても絶対に辞めるわけにはいかない」と宣戦布告。ここにきて丸山氏は、自らの発言通り「戦争しないとどうしようもない」状況となったのだ。もっとも、彼の戦場は北方領土ではなく国会であり、敵はロシアではなく野党の議員たち。彼の戦争は国益や領土のためではなく、自分の利益を守るため、議員という地位と立場、議席を守るための戦いである。

 そのためには、どこまでも、どんなことをしても自分を正当化し、任期を全うしなければならないと考えているように見える。問題発覚からの流れを見る限り、彼の「生き残り戦略」の戦術は、「論点のすり替え」と聴衆の「コントロール」。武器はツイッターだ。

 東大経済学部卒、経産省入省の元キャリア官僚から議員になっただけあり、ツイッターでも会見でも、言葉を巧みに操り、滔々と自己主張を続ける。まず、自らを公平無私に見せるため、明らかに自分が間違っていたとアピールするため、発言を撤回し謝罪。一方、辞職勧告決議案に対しては、言論の自由を奪う理不尽な行為と反論し、論争の枠組み作りをする。ここで論点は、彼の戦争発言から、言論の自由へとすり替わっている。

NEWSポストセブン

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