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“紀州のドン・ファン”小雨降る中、一周忌 謎解けぬ不審死…捜査続く

 和歌山県田辺市の資産家で「紀州のドン・ファン」と呼ばれた酒類販売会社の元社長、野崎幸助氏=当時(77)=が急性覚醒剤中毒で死亡してから24日で1年。体内から覚醒剤が見つかった理由や経緯は不明のままだ。事件なのか事故なのか。ウン億とも言われる多額の相続金がからんでいることもあり、和歌山のミステリーはくすぶり続けている。

 18日午後、野崎氏の自宅から約3キロ離れた田辺市内の寺院で、一周忌法要がひっそりと営まれた。小雨が降る中、小規模で参列者は少なく、30分ほどで終了した。

 県警などによると、野崎氏は昨年5月24日午後10時半ごろ、寝室のソファで倒れているのを、妻(23)が発見した。家には当時、妻と家政婦がいたとされ、死亡推定時刻は午後9時ごろ。室内外の防犯カメラ映像から、何者かが侵入した可能性は低いとみられる。

 県警は直後から「不審死」として取り扱い、遺体を解剖。覚醒剤成分が検出され、捜査員は色めき立った。県警は容疑者不詳の殺人容疑で関係先を複数回、家宅捜索。しかし、覚醒剤はどこにも見当たらなかった。

 野崎氏が死亡する直前の昨年5月上旬に死んだ愛犬「イブ」を庭から掘り起こして鑑定しても、真相究明につながる手掛かりは結局つかめなかった。

 知人女性は「健康に気を付けていた野崎さんが自分から覚醒剤を使うことはまずない」と話す。

 野崎氏に注射の痕がないことなどから、県警は経口摂取したとみて、野崎氏が普段服用していた薬や、愛飲していたビールの空き瓶約2000本を押収。一つ一つを詳しく調べ、摂取方法の特定に向けた気の遠くなるような作業を続けている。

 捜査関係者は「事件か事故か自殺か、まだそれすら結論が出ていない。絞り込むだけの根拠がない」とこぼす。

 野崎氏は自身の女性関係や半生を記した本を出版。欧州のプレーボーイになぞらえて「紀州のドン・ファン」と呼ばれる。事態は急変する日がくるのか。殺人罪に公訴時効はない。

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